私を頂上へ連れてって【日プ無印】 (ページ33)

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アイドルをしていたときはこんなに可愛い曲をやることが少なかったから、今回ハピメリで嬉しかった。
クンチキタやDOMINOみたいなカッコイイ曲もやりたかったけど、ハピメリをすることで表現の幅が広がった気がする。

今度は瑠姫くんが困っていたようだった。

「表情づくり？」
白岩「そう。慣れないんだよね。…自分を見るのも恥ずかしいっていうか…」
「なるほど…。じゃあ、私と表情作る練習しましょう」

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「瑠姫くんは可愛い表情も似合うお顔なので全然大丈夫です。ここはなんか、もう少しこういう感情で表現すれば…」
白岩「こんな感じ？」
「あはっ、可愛い！いい感じですよ瑠姫くん！」

私も瑠姫くんも、お互い助け合いながら成長していった。

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WARNER先生の授業の日。床波くんが踊れていないことを、先生が指摘する。

全然気づかなかった。いや、気づけなかった。自分のことにいっぱいいっぱいで、周りに気を配れていなかったことに気がついた。

それが悔しくて、申し訳ない気持ちになった。だから授業が終わってから、床波くんと練習することにした。

「…あの、床波くん」
床波「ん？」
「良かったら、ダンス。一緒に練習しませんか？」
床波「…いいの？」
「もちろんです！」

リーダーの男澤くんも加わったり、他のメンバーも加わったりして皆で練習をすることが多くなった。

「なんか男澤くんは直樹くんって感じしないんですよね」
男澤「だから苗字なん！？そういうこと！？」
「床波くんも。しおんがふたりいたらややこしいし床波くんですね」
床波「ずっと苗字呼びってこと？名前で呼んでくれんと？」
「ややこしいじゃないですか！」

男澤くんと床波くんはえ〜って言いながら顔を見合わせている。

「あはっ、気が向いたら呼びますね。練習しましょ！」

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今度は安倉先生のトレーナーレッスンの日がやってきた。

「〜♪」

私たちが歌い終わったあとの安倉先生の言葉が胸に刺さった。

安倉「目つぶって聞いてても、声が全然楽しそうじゃない。必死さしか伝わってこない」

私たちは勝つことにこだわりすぎて、大切なことを見失っていた。楽しむ心を忘れて、勝つことに必死になりすぎていたのかもしれないということに気がついた。

どうしたら、楽しく歌えるんだっけ。

そんなことを考えるようになってしまった。