#5 ページ8
『____ルザリア様、お呼びですか』
陸軍大臣ルザリア・ダミット。年齢は38、特徴的な黄色い眼。
彼は有数の銃愛好家でピストルからライフルまで幅広く使いこなす。陸軍には19年在籍し、若いながらも腕を認められ、去年大臣の座を手に入れている
「…グアン君か。どうだい、我が国の財務状況は」
『無論何の問題もありません。と言いますか…これだけあれば西国を滅する事も可能でしょうか』
ルザリアは煙草を吹かしながら愉快そうに笑った。整髪剤で固めた黒髪を崩すと、近くのテーブルに腰掛ける
「……おや？」
それから不思議そうに腕を組み、じっとりとこちらを見つめた。
『何か』
「はは、いやね。珍しいこともあるんだな」
彼は続ける
「マナーにお厳しいグアン君がね、この私の所作を気に留めないとは」
ルザリアは自らの体を支えるテーブルをわざとらしく叩いた。
行動と相反した、整った顔が鋭くなっていく
_______申し訳ありません、グアン様もこう見えて微酔しているようでして。
突然背後から聞こえた声。彼は近くでひっそりと人混みに紛れていたようで、不意に姿を現した
「……あぁ、グアン君の近衛か」
ルザリアはまた煙草の煙を飲み込む。退屈そうに途切れ途切れ息を吐いた後、ゆっくりと立ち上がった
「グアンよ、確か酒には弱かったな。……マァこれだけジジイババアに囲まれて呑まされない方がおかしいな」
若いのに大変だ、と豪快に笑う。それから携帯用の灰皿を胸ポケットから取り出すと、荒くすり潰すように煙草を詰めた
彼はゆったりした足取りで私の横に向かい、スッと止まった。
「……グアン、そっちの野郎は置いて中庭に来い。何、君の嫌がることはしないさ。ちょっとした取引だ」
小さく低い声で耳打ちされ、あまりの不審さにキッと視線を向ける
『……』
渋りながらも静かに頷いてみせれば、彼は満足そうに私の肩を叩いた。
彼女_______本物のグアンなら、きっとこうする。
不審に思いながらも、強い権力を持った者に何も言わず従うだろう。
私は協力者である彼に目配せでメッセージを送った
『ここからは私だけでいい』
と。
彼は大きな反応は見せずに目を伏せる。条件を1つ破る事にはなるが、大事には至るまい。
私は高いヒールを鳴らしながらホールを出た
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専務(プロフ) - メロンパンさん» コメントありがとうございます！！ゆっくり更新する分面白いものを作っていこうと思いますので、これからもよろしくお願いします！ (2022年4月30日 18時) (
レス) id: 37a652934b (このIDを非表示/違反報告)
メロンパン(プロフ) - とっても面白いし設定も素敵すぎます、、！更新頑張ってください💗💗 (2022年4月29日 8時) (レス) @page6 id: 1cabb4723c (このIDを非表示/違反報告)
専務(プロフ) - 加茂&夏油の嫁さん» レス遅れてしまい申し訳ありません！！本当に稚拙な文章しか書けませんが、コツコツ更新頑張ります！ぜひよろしくお願い致します(＞人＜;) (2022年4月23日 23時) (レス) id: 37a652934b (このIDを非表示/違反報告)
加茂&夏油の嫁(プロフ) - めっちゃかっこいいです！更新頑張ってください！ (2022年3月28日 13時) (レス) @page3 id: ef07d69be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：専務 | 作成日時：2022年3月11日 18時
