帰らぬ相棒【wrwrd】【狂気山脈】【男主】 (ページ3)

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イチページ3

ロッジの中で暖炉がパチパチと音を立てている
ロッジには俺以外に6人
合わせて7人いる

自己紹介をしているところだ

K2、高枝勇、穂高梓、宇都宮譲、コージー・オスコー、高速回転田原卍五郎

次に俺の自己紹介だ

『村田…A、よろしくお願いします』

これ以上は言わない
卍五郎との差がありすぎて固まってる

「君みたいな腕利きに来てもらって嬉しいよ」

K2がフォローしてくれる

「こんな奴がメンバーで大丈夫か？」

コージーの一言にK2が続く

「村田兄弟って聞いたことないか？」

「は？あ、」

コージーの顔は青ざめていく
そんな有名なのか？

「でも、お兄さんと2人で」

『兄は第一次登山隊だった』

「え？」

勇が言い終わる前に言う

「これ以上はよそう」

K2が続けて説明をしていく
ブリーフィングだ

エベレストよりも高いこの山
狂気山脈と言われている
第一次登山隊は帰還者0
航空写真からルートを出したらしい
犬ゾリでおよそ4000メートルまで行く

Caravan装備で行くことになった
まあ、無いよりかは有った方がいい

1週間後出発することになった

必要事項を確認し終わると解散になった

すると譲が話しかけてきた

「私の友も第一次登山隊だったんです」

『連絡は？』

「来てません」

『もう、逝ってしまったのでしょうね』

「そうですね」

『俺は第一次登山隊に呼ばれていたんです』

「何故、行かなかったのです？」

『怪我をしてしまって……貴方は？』

「山とは離れていたんです、アイツに怪我を負わしてしまって」

『そうなんですね』

お互いに手を出した
タイミングは同じだった

必ず見つけ出し、山頂に登る
声に出さなくても伝わる決意

譲とは思い出話を語った
楽しかったことも辛かったことも

相棒の写真を見せ合ったりした
写真に写るお互いの相棒は笑顔だった