第7話 ページ9
私が部屋に戻って暫くすると、佳奈恵ちゃんも帰ってきた。
重苦しい雰囲気の部屋に、甲本さんのすすり泣くような声が小さく響く。
甲本さんも、何だかんだミンジュン君のことちゃんと好きだったんだな…
なんて場違いな事を思ってしまう。
つい私も泣きそうになってしまい、唇を噛んで上を向く。
｢甲本さん…泣いてるの…？｣
｢泣いてねーよばか…怒ってんだよっ！お前ボーッとしてるから…噛まれたんだろゴーレムに…｣
『ミンジュン君はボーッとしてなんかいませんでした…！』
｢じゃあなんで噛まれたんだよっ！！こいつのテコンドーより強いゴーレムなんかいるわけないだろ！？｣
甲本さんの発言に、思わず噛み付く。
佳奈恵ちゃんが、それに補足するように口を開いた。
｢Aの言う通りです…あの女が…ミンジュンの足を刺したから…！｣
｢…あの女？｣
紹子さんが信じられないという顔で聞き返す。
『知らない男の子と女性が急に襲ってきて…それで、ミンジュン君の足を…』
｢もしかしたら間宮さんの…｣
｢佳奈恵ちゃん…A…言わなくていい…｣
『でも…』
｢響には…ゼッタイ言うな…｣
そう言ってげほげほと苦しそうに咽るミンジュン君の背中を擦りながら水を飲ませる。
こんなになりながらも、自分を刺した女性を庇うミンジュン君に、また怒りのような悔しさのような複雑な気持ちがフツフツと湧いてくる。
ミンジュン君が許したとしても、私は絶対にあの女を許さない。
握りしめた手に、伸びている爪がグッとくい込んだ。
━━━━━━━━━━━━━━━
あれ、夢主ちゃん闇堕ち…？？
えー、実はまだちゃんと決まっていないのですが、もし8話からの内容も書いていくとなった時に、夢主ちゃんは復讐に燃える復讐者という形でストーリーを進めていこうかな…なんて考えていまして…
少しだけ伏線を作っておきました(笑)
もう綺麗なだけのヒロインはいません。
今後も、夢主ちゃんの複雑な心情の変化に注目していただけたらなと思います(笑)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 432人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なすび丸(プロフ) - あぷるさん» 返信が遅くなってしまい申し訳ないです！そう言っていただけると気負わずに更新できます…ありがとうございます！ (2021年5月23日 20時) (
レス) id: 3e2c112d2d (このIDを非表示/違反報告)
あぷる - なすび丸さんお帰りなさい!!新しい生活への切り替えで多忙であるにも関わらず更新をして頂いて本当に嬉しいです！なすび丸さんのペースで更新なさってくださいいつでも待ってます (2021年5月16日 13時) (レス) id: 9ae6da1d4e (このIDを非表示/違反報告)
なすび丸(プロフ) - さらさん» おはようございます！！待ってていただいて本当にありがとうございます！！ちょこちょこ更新頑張ります！！ (2021年5月10日 7時) (レス) id: 3e2c112d2d (このIDを非表示/違反報告)
さら - なすび丸さんお久しぶりです！！そしてお帰りなさい！！ずっと待ってました！！新生活の中お忙しいのに更新ありがとうございます！！これからもずっと応援してます！！コロナも流行ってるので、お体には気を付けて、お仕事も頑張って下さい！！私も頑張ります！！ (2021年5月9日 23時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
Nishiki - なすび丸さん!!お久しぶりです!!おめでとうございます!!幸せになってくださいね！ (2021年3月15日 1時) (レス) id: 43dc748b90 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：なすび丸 | 作成日時：2021年3月1日 19時
