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144.ここは夢の国 ページ5

「やはり君と別れるのは惜しいな…

しかし、仕方がない。

その代わりに、戻ってきたくなったら言いなさい

君ならいつでも歓迎だよ」


『嬉しいですけど、記憶は消えちゃいますよ』


はは、と笑うと彼もまた妖しい笑顔を見せる


「来たかったら思い出すさ

ここでの思い出もなんでも。

ここをどこだと思っているんだ?

そう夢の国さ!

願えば夢が叶うんだ

たとえ、願いがヴィランズになる事だろうとね」


『…そう、だといいな……

……エイトフットさん』


顔を見るとあからさまに嫌な顔をする

そんな顔しないでよ、最後なのに


「……なんだ」


『もっと思い出作りたかったです

お仕事とか喧嘩じゃなくてさ』


「一緒にデートしただろ、彼女さん」


『…そうだね、素敵な彼氏さん。

でも、もっとたくさん、だけどね』


明るく笑えば、エイトフットさんは呆れて笑う

ちょっと、いや、かなり寂しいけれど、しょうがない


「さらばだ、A」


『さよなら、Vさん、エイトフットさん

……皆…』


目を閉じると、涙が零れた。

そして私はそのまま気を失った

145.そして…→←143.私は。



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作者名:bat | 作成日時:2019年4月13日 1時

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