【番外編】僕の新しい家族【累】

一方その頃地獄では ページ18

「あ、あの...累？」

「何？A」

「...また姿変えてるんだね」

「この方がAの知ってる僕でしょ？」


実態のない今、累やAは自分の思う姿に変わることが出来る。累は元の姿も好きだが鬼の時の姿も好きらしく結構頻繁に変えている。口調も人間の時は一人称は「俺」だが、鬼の時は「僕」になるようだ


「どっちの累も結局は累だから、大好きだよ」

「僕は愛してるから、僕の方が上だね」

「おいおいお前ら場所考えてくれ。見せつけられる俺が困る」

「夫婦が仲良いのはいい事じゃないの？兄さん」

「はぁ、そうだな。......俺にはいなかったからな」


悲しそうに目を伏せる義兄役だった人間。さりげなくあの時善逸に言われたことを気にしているらしく、毎回Aと累を見て虚しくなるらしい


「何してるのよ？仕事しないと閻魔様に叱られちゃうわよ？」

「兄さん、姉さんでいいんじゃない？」

「遠慮しとくぜ」

「なっ！私の方から断るわよ！！兄さんなんて！！」


累は地獄に来て冗談を覚えたらしく、冗談を言うようになった。Aがクスクスと笑っていると後ろから声をかけられる。声をかけてきたのは閻魔大王の側近である者であった


「累、A。閻魔様が呼んでいる」

「え、閻魔様が？」


地獄にいても滅多に会えないと言われる閻魔大王。その人が直々にお呼びになっているというのはとても珍しい。累とAは大人しく側近に着いて行った

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