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story 5 ページ6

「...知らない、です」

「おい権八郎!!知らねえつってんだから知らねえんだろ!!さっさと行くぞ!ババアの姿が見えねえじゃねえか!!」

「いや、鬼の匂いがする。嘘をついている匂いも」

「それに嘘をついてる音もするぞ」


匂い?音?意味がわからない。ただわかるのはこの人たちが鬼狩りであることだけ。掴まれている手に恐怖を覚えてしまう。無理矢理剥がそうとするが、所詮女の力など男である彼には通用しない


「離して...!」

「おい、兄ちゃん。嬢ちゃん嫌がってんだろ。手、離せや」


さっきのおにぎり屋のおじさんが男の子の腕を掴んで離そうとする。人が集まってきてしまった。どうしよう、と思いながら黙ったままでいると離された腕。おじさんにありがとうございますと伝えながらその場から走り去った


「私がいたら...累たちが危ないっ」


どこか安全な所へ逃げないと。...でも、逃げたとしてどうなるの?きっと累なら私の事を探しに来る。逃げたなんて思われたら、今までのお仕置きよりも酷い仕打ちを受けるだろう。恐怖で身体が固まる


「や、嫌だ...累っ」

「A、こんな所で何をしているの?」


暗くなったからだろう。累は町の近くまで私を探しに来てくれた。ポロポロと涙を流す私を不思議そうに見つめ、ふわっと優しく抱き上げる


「...帰ろうか」

「ごめんなさい、ごめんなさいっ」


何度も謝る私を累は何も言わずに連れて帰る。優しく頭を撫でる累の胸に顔を寄せて静かに目を瞑った


「ひひっ、俺ん所に来いよって言ったのになあ」

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黛パフェ(プロフ) - 自分のことを愛して必要としてくれる累を最終的に選んだ、ということになります。もし累ではなく炭治郎と先に出会っていたら炭治郎を選んだと思います!というような感じです! (2021年10月27日 18時) (レス) id: 8c9d1a6f15 (このIDを非表示/違反報告)
黛パフェ(プロフ) - ありあさん» 作品を読んでくださり、ありがとうございます。私の中では、人間の自分を助けて必要としてくれた累に依存してしまっていて好きだと思い込んでいる時に炭治郎に一目惚れをしてしまった、という感じですね。炭治郎が夢主を好きだというのを夢主は知らない訳ですから (2021年10月27日 18時) (レス) id: 8c9d1a6f15 (このIDを非表示/違反報告)
ありあ - とても面白かったです。一つ疑問に思ったのが炭治郎に一目惚れしたのに地獄で累にあった時恋焦がれていたと書いてあります。ということは夢主は二人を同時に好きだったということですかね? (2021年9月20日 16時) (レス) id: afb0d23f81 (このIDを非表示/違反報告)
黛パフェ(プロフ) - あやりんさん» 見てくださってありがとうございます。地獄でもラブラブしてて欲しいです笑。本当にありがとうございました! (2020年7月24日 19時) (レス) id: d3f83fb575 (このIDを非表示/違反報告)
あやりん - 感動しちゃいましたーー!!(泣)地獄に、堕ちて、会うなんて。。。もう泣くしか無い!!! (2020年7月24日 17時) (レス) id: 5191a250c9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:パフェ | 作者ホームページ:   
作成日時:2019年8月14日 12時

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