自称兄に攫われた【文豪ストレイドッグス】【中原中也】

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「驚いてるとこ悪いが、お前にはこれからポートマフィアに来てもらう」


「…すみません。もう一回言ってもらっていいですか？」


「これからはポートマフィアに来てもらう」









…意味がわからなかった。

私が黙ったことによる静寂。


ただ、言われたことの意味はわかっているのに、そのまま受け入れることは出来なかったのだ。




「…なんで…？」

やっと絞り出した言葉、これが精一杯だった。




「…俺はポートマフィアだ。俺を恨む奴もいる。お前を俺が探してたっていう情報が漏れるかもしれねェ。そうすればお前も狙われる可能性がある…」









内心呆れ果てて笑ってしまいそうだ。
そんなの、完全にそっちのせい。









それでも、中原さんの目を見たら本心だわかる。本気で申し訳ないと思っているんだと察せた。








自分と同じ青い瞳。





今わかる共通点なんてそれくらいだけど、信じてみるのも悪くないと思った。

それに、ずっと一人だったから、人と話せたのが少し嬉しかった。









「……仕方ないですね」


「あ？」


「全く意味わからないですけど、どうせ拒否権ないんでしょう？あ、あとお前って言うのやめてください！私ももう誘拐犯って言ってませんからね」



「わぁーったよ！Aって呼んでも…いいか？」



「いいですよ」





自然と笑えた気がした。
最初は警戒もしていたが、それもすっかり溶けてしまって、こんな短時間で気を許してしまうあたり私もどうかしている。




「ありがとな。ところで…来て欲しい所がある」





「？いいですよ」





中也さんが立ち上がる。


あっ、共通点目の色以外に見つけたわ。



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