許さないでくれて4 ページ8
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「ぼくはきみの友達を傷つけようとしている。だからきみには、ぼくをころすけんりがある!」
やめて、私は誰も殺したくない。ライラだって話し合いで解決したい、って私の意見に賛成してくれたじゃんか。話し合おう、話し合おうよ、ライラ
「ぼくがいまこれを壊したいと思っているのとおなじだ」
「どうぞ、どうぞA」
そして、次の瞬間__ドオオっ!!と大きな音がし、空間が啼くように揺れた。この感覚は一度味わったことがある。二度と、二度と味わいたくなかったあの揺れ。急いで窓の外を見てみれば、大量のジンが空を覆い隠していた
狼狽にまみれた声が空間を満たし、それと同時に鉄のリードである棺桶が空気に溶けるように消えた
「うそ……。ヒュー……!!?」
まさか、椿のところに……!?何とかしないと。緊張が波を打つように、この空間に伝わっていく。これ以上、やられるわけにはいかない。話し合おう、きっと伝わる
「ライラ。そのタグを返してくれるかな。話そうよ。確かにロウレスのしたことは許せることじゃないよ。……でもさ」
「理想論だよ、A……。もう無理だ、僕らは」
「大丈夫。まだ向き合える、話をしよう」
「だって……っ!!」
一つ一つの言葉がライラに届くように。ライラのことを真っ直ぐ見据えながら、歩み寄る。ライラに手を伸ばし、安心させるために、手を握ろうとした瞬間。ライラに伸ばした手は空を切った
ライラが拒否をしたんじゃない。違う。ライラが誰かに引き寄せられた。そしてその誰かとは、あまりにも、最悪的な__
「みぃつけた」
戦慄する私達を嘲笑うかの如く__
「人質って君のことだったんだね」
狐が笑った
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桜彩 - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2020年9月4日 8時) (レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)
F(プロフ) - とても大好きな作品で、新刊が発売される度にここに来てしまいます。これからも待ち続けます。 (2020年4月29日 16時) (レス) id: 22d6502484 (このIDを非表示/違反報告)
かきぴー - 打ち切りになってしまうのですか└(┐゙’ω゙’ω゙`┘)┌ 貴方様の作品が好きなので、私はいつまでも待っていますが大分たっているので生存を別アカで確認に来ました!! (2018年9月24日 0時) (レス) id: ab44efb571 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - ずっと待っています。今回の発売でも小説は進められませんでしょうか?打ち切りであるなら一言下さるとありがたいです。続き、楽しみに待っております。 (2018年3月28日 4時) (レス) id: c82e30fe23 (このIDを非表示/違反報告)
ぶるべりほいっぷ(プロフ) - こんばんは。ずっと作者様の作品読ませていただいております...!更新待ってますので頑張ってください> < (2018年2月26日 21時) (レス) id: 18f2bb9f8b (このIDを非表示/違反報告)
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