異変5 ページ18
__
「……ねえ、兄さん。まあオレもふざけたこと言ったなあ、って反省はしたっスよ?だけどね女の子に手をあげるのはどうかと思うっスわ」
「いや……、まあ。女の子ってところには全力で異議を唱えたいんだけど……。正直悪かったと思ってる」
とか向こうから聞こえてくるけど知らない。「よしよし、大丈夫か?ダークエンジェル。あの悪魔は天使のオレが最終天使奥義で浄化してやるからな」という優しいリヒトさんの宥めだけに耳を傾けながら、リヒトさんの胸の中でしくしく泣いている
でもロウレス……。クロだけを責めないであげて。私も爆弾に火拳ぶっぱなした自覚はあるから
「いつまで泣いてんスかダークエンジェルちゃん!アンタ、ONEPIECEの世界線ぶっこんでも海賊王になって帰ってきそうな程タフそうじゃないっスか!」
「いやそこまで強くねえよ一瞬で死ぬわ」
お前どんだけ私の力過信してんだよ。て言おうと思ったけど、そう言えば私こいつの前で腹刺されて蘇生してるんだったわ。ロウレスにとって私は不死鳥のマルコなんだね
するとずっと私の頭をぽんぽんと撫で回していたリヒトさんの手が止まった
「リヒトさん?」
「……堕天使」
それ私じゃ
瞬間、バサッ!という派手な音が窓の方から聞こえてきた。すぐに振り向くが、その正体がわかった瞬時にでもわかる程に顔が嫌そうに歪んだ。飛び交うカラスが落としていく漆黒の羽に囲まれ、不穏に笑いながら降り立ったそれは、確かに堕天使のようだった
が。こいつが仲間とか認めねえぞ
「……狼谷吊戯……何でこんなとこに……」
リヒトさんに抱きつき抱き付かれながら、何で私こんな不機嫌そうな声が出せるんだろうな
コンコン、と窓をノックする狼谷吊戯に一回舌打ちをしてから、リヒトさんに「ごめんなさい」と断ってから窓を開けた。すると見ててイライラしてくる能天気な笑顔で「はっは!」と軽薄な笑いを溢した
「いやあ、イチャイチャしてるとこごめんね!彼とは付き合ってるの?」
「違ぇよ、目ぇ腐ってんじゃねえの?」
「いや多分今回はオレ悪くないよ。百人中百人付き合ってるの?って聞いてくるよ」
うん、まあ。そうだよね
__
548人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜彩 - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2020年9月4日 8時) (レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)
F(プロフ) - とても大好きな作品で、新刊が発売される度にここに来てしまいます。これからも待ち続けます。 (2020年4月29日 16時) (レス) id: 22d6502484 (このIDを非表示/違反報告)
かきぴー - 打ち切りになってしまうのですか└(┐゙’ω゙’ω゙`┘)┌ 貴方様の作品が好きなので、私はいつまでも待っていますが大分たっているので生存を別アカで確認に来ました!! (2018年9月24日 0時) (レス) id: ab44efb571 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - ずっと待っています。今回の発売でも小説は進められませんでしょうか?打ち切りであるなら一言下さるとありがたいです。続き、楽しみに待っております。 (2018年3月28日 4時) (レス) id: c82e30fe23 (このIDを非表示/違反報告)
ぶるべりほいっぷ(プロフ) - こんばんは。ずっと作者様の作品読ませていただいております...!更新待ってますので頑張ってください> < (2018年2月26日 21時) (レス) id: 18f2bb9f8b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ