【SERVAMP】 平凡系女子な私の巻き込まれた戦争に横やりが入ると一帯誰が予測しただろうか←

猟犬２ ページ13

＿＿




「……」




久しぶりのマイハウス。少し家を空けていたから落ち着いたら掃除しないとだなあ。そう思って窓を開けると、ぶわっと外の冷気が部屋の中に入り込んできた




「寒っ！？マジかよ……こたつ出そうかな」

「あー、それ採用……。早く出してくれ……冬眠する……」

「おめえが採用しても出すのは私なのかよ畜生行ってくる」




なんやかんやあって、何故か私達は合法引きこもり生活を送るはめになった。とても楽だ





＿＿





あのとき、突然戦闘に割ってきたのはＣ３の戦闘班部隊らしい。その戦闘班の３人、狼谷吊戯さん、月満弓景さん、車守盾一郎さんは椿と熾烈な戦闘を繰り広げていたが、途中、目を冷ましたヒガンが椿とライラだけを逃がし、そこで戦闘は終わった

そしてパニクった状況の中、何が何だかこんがらがってきたところで露木先輩が登場。すがるように「露木先輩いいいい！！」と駆け寄ろうとしたところ、檻に囲まれ拘束された。嘘だろ





「動かないでください、ここからは我々の指示に従ってもらいます」

「そうそう、大人しくしてねー、オレらも余計な仕事したくないからー」




露木先輩の後に呑気そうに続くその人。狼谷吊戯。吸血鬼の中では猟犬と呼ばれ、恐れられているらしい。そしてその陽気な、おちゃらけた態度に、少しムカついた。何でかはわからない。だけどこの人は、ああ。何か、嫌いだ

そんな感情が表に出ていたのか、へらへらとした笑顔を浮かべながら狼谷吊戯は私に向かって陽気に話しかける






「そんな怖い顔してどうしたの？お嬢さん！かわいい顔が台無しだよー？」

「……いいからとっとと出せよ、猟犬」

「あれっ？オレ嫌われちゃってる？えー、何でだろうなあ。女子高生と仲良くしたいのに」





嫌悪感丸出しで吐き捨てるが、特に気にしてる様子もなく戦闘班の二人に「滲み出るクズさがな」「クズ直せばミジンコぐらいにはモテるんじゃねえの」とか率直な感想を言われていた。ミジンコってレベル高い言葉だっけ

二人とも酷い！！、と喚く狼谷吊戯に「こっちはお前らと戦う気なんてないんだ。さっさと解放しろ」と言うと、次の瞬間、檻が光の粒子となって消えていった





「こっちもここで戦うつもりはない。目的は一緒だ、できれば協力していきたいからな」





＿＿

異変１→←猟犬１

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す