僕という方法２ ページ11
＿＿
「壊せるわけないと思ってる？信頼や絆なんてなにより脆いものだっていうの、に＿＿」
そこまで喋ると、椿は言葉を発するのをやめた。否、やめさせられた。クロが椿の体を裂いたのだ。突然の行動が理解できず、「クロ……！？なにやってんだよ……？」と慌てて問いかける
「喋りすぎだ」
クロはそう静かに裂いた椿に告げる。すると、クロが裂いた椿のシルエットが徐々に歪んでいき、一匹の黒い狐となる。幻術……だったんだ
「せーいかい」
だけど、時間切れだ。気付くのがあまりにも遅すぎた。颯爽と現れた本物の椿は、クロが手にしようとしたロウレスとリヒトさんの絆である、そのネームプレートを奪い去る。そして笑う。笑った。可笑しそうに、愉快そうに、楽しそうに。狂ったような笑い声を響かせる悪戯好きの黒狐
「奪おうとすればよかったのに！さっきの僕は幻だったんだから」
失敗した。敗北した。その恐怖に漬け込んで、狐は人を騙すのだ。楽しそうに、愉しそうに語る椿。ああ、駄目だ。わからない。私には理解できない。こいつの目的、思考、感情。何一つだって理解できない
「お前、一体何がしたいんだよ……」
そんな考えが、椿に対しての拒絶がぐちゃぐちゃになって、気付けば震えた声でそんなことを口にしていた。そんなことを言われた椿は一瞬だけ、ぽかん、とするとすぐにその口角を三日月型に歪めて笑った
「先生の期待に応えたい……」
誰なんだよ、その先生って
「僕は手段、僕は方法」
何でお前、いつもこの世界が面白くないと笑うんだ
「サーヴァンプを殺す、唯一の方法」
何でそんな
「絆だの信頼だの、僕の前ではすべてが無意味」
自分の存在が知られてなかったと、悲しそうに笑うんだ
ねえ、何がしたいの。言葉にしなきゃ、馬鹿な私はわからない。あのとき、向き合えって言ったから。私はお前と話がしたいよ
「やめろ！！！」
憂いを帯びた笑みを浮かべた、一人ぼっちの黒狐は。全てを嘲るように、そのプレートに。無情にその刀を降り下ろした
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桜彩 - 続きが楽しみです！頑張ってください！ (2020年9月4日 8時) (
レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)
F(プロフ) - とても大好きな作品で、新刊が発売される度にここに来てしまいます。これからも待ち続けます。 (2020年4月29日 16時) (レス) id: 22d6502484 (このIDを非表示/違反報告)
かきぴー - 打ち切りになってしまうのですか└(┐ﾞ’ωﾞ’ωﾞ`┘)┌ 貴方様の作品が好きなので、私はいつまでも待っていますが大分たっているので生存を別アカで確認に来ました！！ (2018年9月24日 0時) (レス) id: ab44efb571 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ(プロフ) - ずっと待っています。今回の発売でも小説は進められませんでしょうか？打ち切りであるなら一言下さるとありがたいです。続き、楽しみに待っております。 (2018年3月28日 4時) (レス) id: c82e30fe23 (このIDを非表示/違反報告)
ぶるべりほいっぷ(プロフ) - こんばんは。ずっと作者様の作品読ませていただいております...!更新待ってますので頑張ってください> < (2018年2月26日 21時) (レス) id: 18f2bb9f8b (このIDを非表示/違反報告)
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