恋に落ちるこの瞬間 ２ 【Y.K】

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「おせーよ！腹減ったーあ、先生が今日も委員会だってよ」


教室に戻ると優太は弁当を広げて退屈そうにしていた。


『え、今日も？』

「また俺1人かよー」

「じんは役作りに徹底しろ！！」

「てか岸くん何役やんだよ」


わたしと優太は目を合わせた。

確かに何も決めてないな。
まあ5.6時間目も文化祭の話し合いだし焦ることはない。


『眠り姫に猿はでてこないもんね』

「おい！！」

「ケチなじいさんも出てこねえしな」

「おい！！！」

「拗ねんなよ、岸くん！」

「拗ねてねえ！！！」


と言いながらも体を机とは反対方向に向いていて、明らかに拗ねている。


「姫は俺がお守りします」

『わーじんくんかっこいー』

「俺だけ仲間外れにすんなよ！！」

『優太が決めたんでしょ』


優太が王子ならよかったのに！

ってこれ待って。
わたしじんくんとキスシーンあるってこと？？？


『わたしじんくんとキスするの？』

「んーまぁそうなるな！熱いキスをしようA」

「は！？ほっぺでいーんだよほっぺで！」

「ほっぺにキスじゃ起きねーよな！Aは！」

「起きる！！！！起きるよな！！！」


なんの言い合いなんだこれは・・

てかじんくん完全に煽ってるし。


『愛する王子のキスなら起きる。トイレいこーっと』



居た堪れなくなって逃げた。

もうこれは台本を書く白井さんに任せるしかない。




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