071 夏油 ページ21
.
9月中旬
私の祖母は姿を消した
どうやって姿を消したかは分からないが、恐らく非術師である祖母を傑くんが連れ去り殺したのだろう
せめて私には見せないようにしたのだろうか、要らぬお世話だ
どうせ死体が発見されれば私の目にも入るというのに
『…綺麗に殺してくれてありがとう、傑くんは優しいね』
思ってもないことを口にした
憎くて憎くて仕方が無い
なぜ祖母を殺したのかが分からなかったし、なんであの時軽率なことを口走ったか自分がわからなかった
その日の内に高専の夜蛾先生という人が私のところに来て深々と頭を下げた
傑くんについて聞くと、彼は非術師の蔓延るひとつの村を壊滅状態にし
自身の家族にも手を下したのだという
あぁ、そういう事か
何故かそう、酷く納得してしまった
彼は呪詛師というものになった
きっとこれからも非術師を殺すのだろう
『…なら、傑くんは私に少しだけ優しい手間をかけたんですね』
夜蛾「…？
どういうことだ？」
『傑くんと私にしか分からないんです
多分ね』
この日からだったかもしれない
私が人に敬語を使い始めたのは
…なぜだったかは分からないけど
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1528人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆずな - この作品めっちゃ好きです！続き待ってます( *´꒳`* ) (10月23日 13時) (
レス) @page37 id: f39121074c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：兎斗 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miitan11201/
作成日時：2022年6月14日 23時
