お団子の結び方【夏油傑】

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『私にしては超似合う気がする』


「良いじゃん、Aじゃないみたい。」


『それ褒め言葉？』


「ちゃんと良い意味でだよ」








店員さんが持ってきてくれた色違いの浴衣は白と紺の同じ花柄で、とても綺麗だった。

お花は大きめの椿が所々にある感じでどっちも同じ柄だけど、こっちの方が落ち着いて見える印象。



どうやら此処は試着ができるみたいで、

折角ですしお試ししたら？

ってことで今着てみたのだけど、








『この浴衣もﾁｮｰﾆｱｳ、ﾜﾀｼﾆｱｳﾆﾝｹﾞﾝﾀﾞﾜって言ってる。

私には分かる。』


「寧ろその色の方が良いよ。雰囲気全然違う。」


『えへへ、そ、そうかなぁ』


「うん、何時もより大人っぽい」








結果、硝子に褒めちぎられたので買うことにした。







『よし、そしたら次は硝子の番だね』


「んー、これと言ってあまり拘りがない」


『えぇ〜、似合いそうなの探そうよ。

…って、出口に行こうとしないで！』


「見つけ出すのも面倒になってきた。

もうAの買えたしよくない？」






硝子はそう言って壁に寄り掛かった。

私の時はあんなに考えてくれたのに、自分のことになると考えるのを放棄するのかい






『ほらほら、ぐだっとしない！私も硝子に似合う浴衣考えたい』


「じゃあAが候補探してきてよ」


『…え、いいんすか』


「いいよ」


『やった！

待っててね、硝子の魅力を醸し出すスペシャル浴衣見つけるから！』


「はいはい。いってらー」






私は硝子の浴衣を見つけるために戻る。















「(私のはどうでもいいんだけどなー

…まあいいか、Aのが無事に買えたし。


当日どんな顔するかな

夏油)」

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