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No side
「ラギー。お前、昼間ハーツラビュルの奴らに追い回されたんだってなァ?だからあれほど証拠は残すなっつっただろうが!間抜け!」
夜のサバナクロー寮談話室。作戦前にやらかしてしまったラギーに対する、レオナの怒号が響き渡った。
「ち、違うんスよ。あれにはちょっと事情があって……証拠を掴まれたわけじゃないからそこは安心してくださいッス。」
レオナを怒らせるのはまずい。誰よりも彼の傍で過ごしていたラギーだからこそ、それは分かるのだ。
「……チッ。あのいけ好かないオクタヴィネルのタコ野郎に高い代償払って協力させたんだ。当日しくじったらお前らをフライにして食ってやるから覚悟しとけ」
「メインディッシュの準備はバッチリ進んでるッス」
「当日は絶対ディアソムニアの連中をキャインと言わせてやります」
「ああ、決戦当日が楽しみッスねぇ。ボロボロのマレウス・ドラコニアがレオナさんに跪く姿!きっと世界中がオレたちを称賛して……ハイエナのオレにも一流企業からスカウトがくるかもしれないッス」
「プロリーグからも引っ張りだこかも!」
「はっ。まだ獲物に爪がかかった程度でおめでたいヤツらだな」
夢見る少年のように目を輝かせて、想像を膨らませるサバナクロー寮生。
レオナもそれを笑いながら聞いていた。が………
「そしてレオナさんの人気もうなぎ登り!」
「夕焼けの草原の連中もレオナさんのほうが王に相応しいって思い直しますよ」
「実力と血統は違うんだよ」
「えっ?」
今までの笑みが一瞬にして消え、思い詰めた表情を浮かべたレオナ。
「……なんでもねぇよ。ふぁ〜あ……俺はもう寝る。お前らも散れ」
「了解ッス。おやすみなさい、レオナさん」
レオナの一言で集まっていた寮生たちは散り散りになり、この談話室にはレオナただ1人となった。
「この学園でてっぺんとった程度で全部覆るわけねぇだろ」
______ポタポタッ
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紅葉(プロフ) - 匿名さん» うぉわ……ぜんっぜん気づかなかった、ゴメンなさい!!!!書き換えましたんで、大丈夫だと思います!教えてくれてあざます!!!これからも楽しんで読んでくれると嬉しいです! (2022年11月4日 21時) (レス) id: 3f443412c7 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - こちらの物語の第五章の名前変換ができなくてデフォルト名しか表示されませんでした (2022年11月4日 21時) (レス) id: 4a8a190669 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅葉 | 作成日時:2022年7月22日 21時