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光に呑み込まれたかと思うと、周りはリドル先輩の時のように何もない暗黒の世界で包まれていた。
一歩、また一歩と何かに誘われるように何処かを目指す。
「レオナ先輩……」
いつもは大きく見えたはずなのに、今はとてつもなく小さく見えた。
「よお、小さな草食動物さん。俺のつまらない過去はどうだった？」
「…………」
何も、言えない。あんな過去を見せられて、私は彼になんと声をかければいいのだろうか。
＿＿そんなことないです？
＿＿可哀想でした？
そんな言葉で取り繕って、後には何が残るだろう。
「……ハッ、つまらな過ぎて言葉も出てこないか」
レオナ先輩はその場に座り込んだ。私は足を進めようとしたが、何かに掴まれたように動かない。
私は何がしたい？何ができる？目の前の、周りの目から苛まれる、彼の為に何をしてあげられる？
「っ…………」
震える足を、何かが絡みついて動かない足を、ゆっくりと動かした。
「あ？」
レオナ先輩の前に立つと、私は膝立ちをして…………ギュッと、彼を抱きしめた。
「………！？」
「何も言わなくていいです」
彼の後頭部に手を置き、俯かせるように操作した。
「貴方は、とても卑怯でした」
「……」
「でも、とても優しかった。
ジャックから聞きました。サバナクローはマジフト大会の優勝常連だったけど、ディアソムニアに大敗を期し、プロからのスカウトもめっきりなくなったと。………そしてその影響でここを卒業しても、職業に苦しむ人がいることを」
更には無失点で初戦敗退。屈辱的な思いでいっぱいいっぱいなのに、将来までもなくなってしまう。
そんな寮生を貴方は……。
「助けてあげたかったんですよね。本気でプロを目指す人を、救いたかった」
自分がどれだけ汚れ役になろうと、寮生達のことを一番に考えてくれている。とても素敵な寮長だ。
「…大層な勘違いも程々にしろよ。俺がそんなにお優しい奴に見えるか？」
「見えません」
「………」
うん、優しくは見えないよ。顔から風格まで全部怖そう。
「………レオナ先輩、考えたことはありますか？
卑怯な手を下す行為だと分かっていても、寮生達が何故貴方に着いてきてくれたか」
私はレオナ先輩から手を離し、彼の瞳をじっと見つめた。
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紅葉(プロフ) - 匿名さん» うぉわ……ぜんっぜん気づかなかった、ゴメンなさい！！！！書き換えましたんで、大丈夫だと思います！教えてくれてあざます！！！これからも楽しんで読んでくれると嬉しいです！ (2022年11月4日 21時) (
レス) id: 3f443412c7 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - こちらの物語の第五章の名前変換ができなくてデフォルト名しか表示されませんでした (2022年11月4日 21時) (レス) id: 4a8a190669 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅葉 | 作成日時：2022年7月22日 21時
