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Lou side
オルトのホログラムが消え、俺たちは目の前の無数に広がるケージから、パスワードことになった。
とりあえず近くにあるケージに目をつけると、ジャミルが先導して前に立つ。
「ケージを開けます。2人は俺の後ろに」
「ああ、任せた」
「……チッ、俺に指図すんじゃねえ」
「では、次からは言われる前に適切な位置で待機していただければ」
「はあ……」
マジカルペンを取り出したジャミルは、ケージを見つめると、少し隙間が開いている空間を見つけた。
「すでに開いているケージから推測するに、開閉するパーツは……ここだ！ハアッ！！」
ジャミルが魔法でケージ破壊すると、中からファントムが飛び出してきた。
「グギャアア！」
「ファントムです！」
「わかってる。仕留めるぞ」
まだまだ浅い層のファントムということもあり、3人もいればあっという間に片付いた。
ブロット化するファントムを見届けると、ファントムが入っていたケージの中でパスワードを探す。
「パスワードは？」
「ええと……『lion』ですね」
「ライオン？」
「『dour』と合わせると……」
「気難しいライオン、と言いたいんじゃないでしょうか」
「ふざけやがって……！！」
パスワードを考えたであろうシュラウド兄弟のことを思い浮かべているのか、レオナはイライラした表情で歯ぎしりをする。
その間にジャミルは出来上がったワードをドアのパネルに打ち込むが、ハズレだった。
「ああ、このパスワードはハズレのようです。内容自体は、正しいと思ったんですが」
「口だけは一丁前だな」
「こんな時に喧嘩するなよ」
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作者名：紅葉 | 作成日時：2023年4月21日 21時
