特別コスメティック！ ページ8
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Lou side
いきなり現れたのは、鎧を纏った複数のカローンだった。あのオールのような武器で攻撃してきた奴らを、こっちは6人がかりで気絶させた。
「ふぅ……なんとか倒せましたね」
「見ろ。このカローンの鎧、中に人間が入っていないぞ」
「ということは、どこかでこの鎧自体を操ってる奴がいる……」
「コイツら、学園で俺たちを襲ったときと違って、明確に“ただ傷つけるため”に攻撃してきた。
……どうも嫌な予感がしやがるな」
「悠長に立ち話をしている場合じゃなさそうね。これ以上事態が悪化する前に、
たしかに、今はそれが懸命だ。事態把握のためにも、ここで一番権力を持っている、彼のところへ行かなくては。
幸い、一度管制室前を通っている。道順は覚えているつもりだ。足を進めようとした時、何かを思い出したようにヴィルが立ち止まる。
「……あ、ちょっとまって。忘れ物しちゃった」
「ああ？」
「スペシャル美容液。これだけは持っていかないと」
暗い部屋の中から1つの瓶を取ってきたヴィル。レオナは馬鹿にしたように、鼻で笑った。
「この状況でも肌荒れの心配か？スーパーモデル様は大変だなァ」
「フッ。なんとでも言いなさい。これはアタシの“お守りコスメ”なの」
＿＿＿
＿＿
＿
ポタポタポタ……ッ！！！！！
そうブロットが溜まる音をたしかに聞いた。
その直後、私たちが過ごしている部屋の電気が消えた。驚いた私は座っていた椅子から立ち上がる。
「ど、どうしたんだろう？急に電気が消えちゃった……」
「スイッチを押してもダメみたい……」
「本部へ連絡できると言われたデバイスも、反応しないね。ドアのロックも開かないようだ」
「じゃあ、僕たちこの部屋に閉じ込められちゃったってこと？」
「えぇぇ〜〜！？」
不安げなエペルの隣で、私は声を上げた。様子がおかしいのは明らかだし、これじゃあ外から開けてもらうことも難しいかも……。
「！！……シッ。ドアの外が少し騒がしい」
するとルーク先輩が人差し指を口に当て、静かにドアの方へと耳を傾けた。
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作者名：紅葉 | 作成日時：2023年4月2日 9時
