熱中スマッシュ！ ページ22
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Lou side
オルトに教えてもらったところによると、8bitタイプのゲームは結構古いタイプのゲームらしい。
今はオープンワールドとかいう、三次元のゲームがあるみたいだが、リドルがしている『冥界伝説』は正に8bitソフトゲームで上か下かという単純な操作しか出来ないそうだ。
「リドルさん、その青や黄色の炎を集めるんだよ！」
「岩に当たるとライフ減りますぞ！上ボタンで回避！」
「上ボタン！？コントローラーの上側にボタンなんかついていないよ！？」
「ブファッ！想像の斜め上を行いく返答、嘘でしょww 左手側にある十字キーの上だよ！」
「陸生活が短い僕でもそれくらいはわかりますよ、リドルさん」
リドルは初コントローラー操作に慣れておらず、周りからからかわれることもしばしばあった。……この状況で俺もよく分からないなんて言えたもんじゃないな。
「右から大きな黒い犬が出てきた。あれ、敵？」
「初見キラーの冥界の番犬キターー！一番下レーンまで移動して！」
「はっ！？えっ、今度は下！？」
いきなり出てきた黒い犬。どうやら敵キャラのようで、リドルは慌ただしく操作するが、数分前に始めた彼にそんな技術はなく、呆気なくゲームオーバーとなった。
「あ〜っ、ライフがゼロになっちゃった。ゲームオーバーだね」
「くっ…………ほ、ほとんどなにもできなかった…………」
「いや〜、さすがの拙者も『コントローラーの上側にボタンがついていない』って言った人とは初めて会いましたわ。まあ拙者友だちいないんで、オルト以外とリアルでゲームするの自体初めてなんですけど」
「それ言ってて虚しくならないのか？」
「深堀しないでください」
いっつも引きこもってばかりいるから友達できないんだろ？授業も寮長会議もタブレット出席なくせば、1人や２人できるもんじゃ？(追い討ち)
「ふふふっ。リドルさんにも苦手な物ってあったんですねぇ」
「そ、その表現に謝りがある。苦手ではなく、ただの経験不足だ！そんなことを言うなら、キミもやってごらんよ」
「いいでしょう。コントローラーを貸してください」
「難易度はそのままでいいよね？それじゃあ始めるよ」
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作者名：紅葉 | 作成日時：2023年3月18日 11時
