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Lou side
一部始終を見ていた俺たちは、リドルに向かってジトーっとした目を向けた。
「あーあ……完全のノせられてる。見てられないわ」
「リドルさん、頭は良いはずなのに煽り耐性がゼロですからねぇ」
「イデアもイデアよ。後輩相手に大人気ない」
「どんぐりの背比べ。どっちもどっちだな」
まあ、まだ高校生だし、お互い未熟なところが残ってるところはらしいとは思う。逆に言うと約2名ほど、俺は最初高校生だと思わなかった、片方成人してるし。
モニター前に座らせられるリドルの隣に、俺たちは歩み寄る。
「ゲームを始めてプレイするリドル･ローズハートさんに最適なゲームは……。シンプルな操作で遊べる『冥界伝説』がオススメだよ！」
「初期8bitロムのタイトルを選ぶとは……さすがはオルト。渋いけど良いチョイスですな」
「うん！せっかくなら、ゲームの歴史も一緒に味わってほしいからね」
「初期8bit……って、かなり古いタイトルなんじゃないの？」
「ですです。拙者たちもこのゲームは、デジタル配信版でしかやったことない。なぜならカセット版はプレミアがついてて、なかなか手にはいらんのですよ！」
「『冥界伝説』は35年前に家庭用ゲーム機向けに8bitロムカセットとして発売。プレイヤーは死者の国へ魂を運ぶ『船頭』となり、ステージに点在する魂を回収しつつゴールを目指すんだ。横スクロールゲームの元祖とも呼ばれている作品だよ」
「この横スクロールが、シンプルだからこそ逆にハマるんすわ〜。死者の国を舞台にしてるのも最高。子どもが『カッコイイ！』って思うポイントをがっちりおさえてる」
「……………………」
9割ぐらい何言ってるのか分からなかった……。あとで教えてもらおう、そうしよう。
「さあ、リドル･ローズハートさん。この8bitソフト専用のコントローラーを持って」
「あ、ああ」
オルトからコントローラーを受け取ったリドルは、まじまじとそれを見つめる。俺もだが、初めてのコントローラーに戸惑っているようだ。
「難易度はイージーモードに設定して、っと……よーし！それじゃあ、ゲーム･スタート！」
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作者名：紅葉 | 作成日時：2023年3月18日 11時
