白状パスト! ページ25
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「呪い……?」
アズール先輩達と別れる直後、急な頭痛に見舞われた私。気がつくと気を失っていたみたいで、あの強烈の痛みはなくなっていた。
そして学園長達に私の身に起こったこと。そしてその原因についての話を聞いた。
「この写真に見覚えはないか?」
トレイ先輩がある本のページを私に見せた。そこには2人の若い男女……恐らく『天の闘い』に勝利した2人だ。
「うっわ、すげー美男美女」
「ああ。でもなんだか……ユウに似てないか?」
「たしかに。全体的な雰囲気とか女の人の目元とかはユウちゃんにソックリだね」
灰色の髪に黒い瞳を持った男性、金髪で青緑色の瞳を持った女性。2人とも20歳前後ぐらいだ。
「…………見たことあるような、ないような?」
「どっちだよ」
いや見た感じ初対面なんだけど、『初めまして』って感じではないような……??
「そういえば」私が頭を悩ませていると、ジェイド先輩が思い出したように学園長に尋ねた。
「先程学園長が言いかけた、『可能性が高いもの』とは?」
「たしかに。話が途切れてたな」
「ああ、その話ですか。いえいえ、まだ確定事項ではないんですが……
ユウさんがこの2人の娘だという可能性です」
「「「「「えっ!?!?!?」」」」」
「……え……?」
私は写真に映る2人をもう一度見つめた。
___この人達が、私の親……?
__私を捨てた、あの親……?
「その本の後ろの方にも書いてありますが、ユウさんの持つ鍵、正確には鍵に着いている魔法石は……彼女『アモレ』の持ち物なんです」
「えっ!?ユウの魔法石って、この世に2つしかないんじゃなかったっけ?」
「はい。そしてそのもう1つの魔法石こそが、彼『リーべ』の持ち物なのです」
アモレとリーベ……それが、私の親の名前……?
「アモレの魔法石がユウさんの前に現れ、更には2人の魔法…呪いがかかった。この時点でユウさんが彼らと無関係だということはまず有り得ないでしょう」
「それに加えて顔もこう似ちゃ、娘っていう線も入るってわけッスね」
「しかしこればかりは、ユウさんにしか分かりません。貴方がこれを否定するならば、別の説も考えなければなりませんし……」
つまり、私の話をしろってことか……。
「分かりました」
私がそう一言言うと、みんな驚いた顔でこっちを見た。
「私の昔のお話しをしましょう」
話すのは2回目だけど、今回は詳しく話さないとね?
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作者名:紅葉 | 作成日時:2022年8月29日 20時