愛され方を忘れた少女【ツイステ】 (ページ18)

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温情プリンシパル！ページ18

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学園長が変身したゴーストはさっきのゴーストたちよりも、ずっと厄介だった。ちょこまか動くし、スピードも早い。
ものすごく苦戦したけど、なんとか学園長ゴーストver.を倒すことに成功した。

学園長は元の姿に戻り、息を切らして疲れている私とグリムを見下ろす。

「ぜぇ、はあ……どうだあ！」

「なんと……まさかモンスターを従わせることが出来る人がいるなんて。
ふぅむ……実は入学式騒動の時から私の教育者のカンが言っているんですよねぇ。ユウさんには調教師や猛獣使い的な素質があるのではないか、と。しかし……」

学園長はブツブツ言い出したが、私はあることを学園長にお願いする。

「学園長、グリムも一緒にこの寮に置いてもらうことはできませんか？」

「なんですって？モンスターを？」

「オマエ……」

「グリムは魔法が使えます。グリム自身もこの学園に通いたがっていますし、私よりずっと適任です。お願いします」

頭を下げると、学園長はしばらくの沈黙の末、ため息をついた。

「……ふぅ……仕方ありませんね。いいでしょう」

「ふな゛っ！？本当かっ！？」

「しかし。闇の鏡に選ばれなかった……しかもモンスターの入学を許可するわけにはいきません。ユウさんについても、ただ居候させるわけにはいかない」

「なんだぁ……ぬか喜びだぞ……」

「まあ、話は最後まで聞きなさい。ユウさんの魂を呼び寄せてしまったことに関しては闇の鏡を所有する学園にも責任の一端はある。とりあえず、当面の宿についてはここを無料でご提供します。ですが、衣食住については自分で支払っていただかねばなりません」

「私、お金もってませんが？無一文ですが？？借金不可避ですか？？？」

「そんなことはさせませんよ。私、優しいので。手ぶらの貴方がさし出せるものといったら……ふふ、そうだ。こうしましょう。
ユウさんには学内整備などの雑用をこなしてもらいます。見たところ掃除の腕はなかなかの…というか完璧ですし。ひとまず二人一組で『雑用係』はいかがです？そうすれば特別に学内に滞在することを許可してさしあげます。この世界の情報集めや学習のために図書館の利用も許可しましょう。ただし仕事が終わってから、ですよ」

「ええ～！？そんなのいやなんだゾ！オレ様もあのカッケー制服着て生徒になりたいんだゾ～！」

「不満なら結構。また外に放り出すだけです」

「ふな゛っ！？わ、わかった！やればいいだろ、やれば！」

案の定グリムが駄々をこねるも、学園長の言葉に黙り込んだ。