〇攻撃 ページ48
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後半が開始。イナズマジャパンは坂野上に変えて灰崎を入れた。
すると基山が両側から囲まれる。なんだ、と戸惑う内に足に何かが引っかかり転けてボールを奪われる。
何やっているんだ、と罵る灰崎も転倒する。その際に見えたのは透明に見えるほど細いワイヤー。
どうやら、イレブンバンドやスパイクからワイヤーを出して妨害工作をしている様子。
「［カロネード砲］！」
「［ザ・ウォール］……ゴスっ！？」
コブラのシュートを止めようとした岩戸はワイヤーで足を取られ、ボールは岩戸の真横を通過した。
「［ダイヤモンドハンド］！」
円堂も技をだすが、彼の腕にもワイヤーが絡みつき身動きが取れなくなった。ボールは無慈悲にもネットを揺らす。
2-2の同点だ。
再開後、アフロディがワイヤーを避けながら攻め上がり、吉良とパスを交わしながら円を描いていく。
DFなので後ろから見ていた詩音の横から岩戸が飛び出していく。2人のパス回しの中心に岩戸が駆け上がり、アフロディと吉良が岩戸の真上に舞い上がる。
コブラたちに囲まれ、岩戸に四方八方からワイヤーが放たれるが、それらが全て弾かれた。岩戸は仁王立ちのままだが、ボールが胸の前で浮いている。
岩戸の周りで何が起こっているか理解した詩音は、わぁ。と感嘆をもらす。
「一見、ただ止まっているように見えるけど……」
「今の岩戸くんはただの岩じゃない。超高速回転する、岩の惑星なんだ」
『？岩戸さんは人間では？』
「例えの話さ」
3人は天高く舞い上がり、ボールには翼が生えた。
「「「［GGG線上のアリア］！」」」
「［軍事衛星フォボス］！」
3人の技はビッグマン吹き飛ばし、ゴールに勢いよく突き刺さった。
3-2、イナズマジャパンが再びリードした。
「できるじゃねぇか攻撃！」
「ゴス！」
吉良に褒められた岩戸は嬉しそうに頷く。その光景にはどこか親しみがあったような気がした詩音だが、一瞬だけだったので鮮明にまでは思い出すことは出来なかった。
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作者名：おまんじゅう | 作成日時：2023年12月12日 23時
