君の後ろ姿 (ページ40)

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R.N. ページ40

嘘やろ、

俺は言葉がでーへんかった

まだ彼女は続ける

『あー、私ね、親もおかしいの

完璧じゃないと許さない

勉強も運動も

それに、スクールカーストにおいてもね

スクールカーストでどん底に落ちた私を

両親は捨てたの

うちの子じゃないってね

もうお前に用はないって

狂ってるよね

私よりも出来のいい弟連れて

どこかへ行っちゃったの

とにかく世間体命って感じだったし

自慢の娘がいじめられっこに大暴落

プライドが許さなかったんだろうね

それで私、屋上から飛び降りようと思ったの

でも、知念先生っていう

女子バスケ部の顧問の先生が止めてくれたの

キミには未来があるって

こんなところで

その未来を途切れさせてはダメだって

僕がキミを救うって

私は最初、

知念先生の言葉を信じることができなかった

でも先生は私に言ったの

辛いなら

思い出すなら

バスケはやめてもいいって

キミが笑顔を取り戻すためにバスケが邪魔なら

バスケをやめても構わないって

キミの進路は僕が

決めてあげるって

キミが話したいことは何でも聞くって

キミの悲しみは僕が半分いや、

全部もらってあげるって

嬉しかったの

私は死ぬのをやめた

それでね、

知念先生の前では笑えるようになったの

高校は知り合いが誰もいないところ

遠く離れたところ

奨学金がもらえるところ

大学推薦がもらえるところ

バスケと紫耀を考えずに済むところ

この条件で知念先生に探してもらったの

それで今の高校にきた』

廉「ちょっと待って

それでなんでここなん？

確かに前半4つは当てはまる

でも最後の1つは当てはまらんのちゃう？」

『そうなの、、、

まさか知念先生が

私の条件を無視するなんて

それも１番大切な条件を無視するなんて

思ってなくて

知念先生を信じて何も調べずに入学したの

もうね、絶望したよ

だってバスケすごい強いんだもん

私はすぐ知念先生に連絡した

先生ひどいってね

そしたら先生、

A、

これはキミが乗り越えなければいけない

最も大きな試練なんだ

今置かれた状況で強くなれ

その状況で強くなれなきゃ意味がないって

Aならできる

僕はAを信じてるって

最初は先生の言葉の意味がわからなかった

でも、今ならわかる気がするの』