此処はアルム地方本編 (ページ9)

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サボりページ9

くっっっっそダルい開会式が始まってから一週間ほど、

ジムに挑戦するトレーナーは殆どいなかった。

ジムトレーナー「ガラシャさん、シホウシティジムジムリーダーのライアさんからお手紙が届いてます。」

今話しかけてきたジムトレーナーは所謂ゆるふわなものが集まったこのジム内に影響されたのか、面接の時の黒縁メガネをコンタクトに変えていた。

ちょっとした罪悪感と勿体無いという気持ちが心の中を彷徨ったが、深呼吸と言うには物足りなく浅い深呼吸で"それ"を一瞬で消し去った。

ガラシャ「ぼくにライアがお手紙かぁ！どんなお話かなー？」

かわいこぶって手紙や話という単語の先頭に"お"を付けるが、封筒の開け方は決して丁寧ではない。特に理由は無いがなんとなく乱雑に破った。

ライア【各ジムリーダー様へ、
実は、本日十六時頃からジムリーダー同士で近況報告をする会がシホウシティ、アゲインタワー最上階にて開かれるのですが、兄が伝え忘れていたためアーマーガアにトレイン級の速さで送らせました。参加は任意ですが、欠席の場合理由を添えてお願いします。それではまた。】

俺は内容を理解した瞬間思った…

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絶対休もうと。過去に一度だけ出たことがあるのだが、正直面倒でしかなかった。

そもそも、手紙なんて送らずとも、スマホロトムに最初からインストールされているPINEにジムリーダーと四天王のみのグループチャットがあるのになぜ手紙？

もしかして兄に教えられていないのだろうか。

もし、もしもであるが、そうであればその扱いというかなんといえばいいのかわからぬものに情が湧いてきそうである。

ガラシャ「あー、今日か…。【ごめんけど丁度十五時から十七時まである人と用事があるから無理カナ】って言っといてくれない？いや、自分でやったほうが早いか！PIMEあるし！」

勿論嘘だけど。

俺は控室に一人、

メールを送信したのを確認してニンマリと笑う。
まぁ、サボりということはとっくにバレているとは思うが。

そして、シンプルなデザインのクローゼットを漁ってプライベート用おしのびコーデに着替え、四角めのサングラスを付けた。また、髪にワックスを付け、全身鏡で自分の姿を確認し、扉の開閉音を聞いた…。