L'ultima parola ～暗殺チーム～【短編集】 (ページ11)

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誰も知らない～プロシュート～ページ11

プロシュート『夢の終わり』

＊＊＊＊＊＊

「…………ん……」

『あ。起きた………おはよう、プロシュート』

目が覚めれば必ずと言っていいほどお前がいる

「ああ……おはよう、A………」

『あぁあ。リゾット達もだけど……みんな酔いが抜けてないみたいだね……全く、世話のかかる……』

「おいおい……オレをジジイ扱いするんじゃあねぇ………」

『はいはい。してませんよ〜おじいちゃま〜〜』

「お前……わざと言ってんだろ……」

『へへへっ』

そんなこんな、暗殺の仕事の日もあればこんな日もある

そういう何気ない暮らしが続いている

「ほら、もっと近くに来いよA」

『やっぱり抜けてないじゃない………』

そう言ってお前はよく笑ってたな

その目には他の奴らは知らねぇオレが写ってたんだろ？

☆☆

Aはオレ達とは違う方法でボスの正体を探り、殺ろうとしていた

1人だけ無理して、1人だけで荷を背負うようなことばかりしやがる

「A！もう体が持たねぇだろうが！今は休んでろ！」

『でも……やらな……きゃ……』

そんな風に……弱々しい声で言う

「いいか、A。1人じゃあねぇ……1人じゃあ掴めるもんも掴めはしねぇ……栄光も……遠い………」

『………プロシュート……』

「………オレ達をほったらかすんじゃあねぇよ……」

オレはお前が……お前達がいたから少しも……辛くはなかった……

『プロシュート……っ？なにして……』

「……いいか、A……お前はもう少し自分の身のことを考えろ………あいつらも心配してたからな……」

――――言えねぇ………

『みんなが………？』

「ああ……オレ達チームなら……きっと……問題ねェ………大丈夫だ……」

――――言えねぇ……！

また、言えなかった……

☆☆☆

Aはもういねェ……アイツらも……

無意味だったのか、この反逆は

そんな事はねぇ……

そうはさせねぇ………

そういや………結局言えずじまいだったな………

時間が過ぎれば仲間と過した想い出は流れちまう

お前との日々も………

お前と………もう少し、2人で………Aっ……

「……っ……り……ぞっと………」

「！プロシュート？！」

最期に伝えることは伝えた

『………』

なんだ……A………

これも……また、夢か……？

それが夢だったとしても……お前だけは……まだ………忘れたくないって……思ってんのかもなァ…