〔喧嘩松〕今日から俺は君の犬 《カラ松》

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カラ松視点



Aはそれからあっさりといなくなった
転校の挨拶もなく、先生がただAは転校したと伝えただけだった

別に何かが代わった訳じゃない


そう、代わった訳じゃない


人が一人舞台から降りただけ


そうして次の出番を待っているだけ


「カラ松兄さん……大丈夫？」

「ああ、俺は大丈夫だ
どうかしたか、トド松」

「別に……それならいいけど」

ゆっくりと時間が止まるみたいだ
あいつのいない一日はこんなに長かったか？
あいつのいない一日はこんなにつまらないモノだったか？

背の高い男子生徒が通りすぎる度に振り替えってしまう
そうして思いしる

Aはいないと


「A……」


「あちゃーこりゃ重症だわ」


「兄さん、あのとき俺は
Aを引き留めるべきだったのか？」

「さぁな、でもさアイツってそんなことで留まってくれるか？
それがわかってたからお前はいかせたんだろ」

「……そうだな」

「まあ、迎えに来てくれるんだろ
だったらそれまでに男磨いとけ」

そう言って肩を軽く叩いて去っていくおそ松兄さん
やっぱりおそ松兄さんはかっこいい

俺もおそ松兄さんみたいになれたらいいのに

そうすれば……Aを救ってやれたのかな

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