にかちゃんだよ〜とは言えない③ (ページ8)

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千賀軍団① ページ8

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今日の仕事はこれで終わり！帰りにカフェに寄って帰ろうかな。にぃには泊まりのロケで不在だから一人で帰らなきゃいけないし。

帰宅準備を終え、スマホを確認するとにぃにからロケ先の写真が届いていた。紅葉の季節らしい1枚で、私も行きたいなと思いながらスマホをバッグにしまいこむ。

周りの人に挨拶してロビーへ。事務所を出ようとしたら。

「あ、Aちゃん。おつー。もう帰り？」

「お疲れ様です。そうです。」

せんさんだった。そして隣には翔太くん。

たまにキスマイのみなさんのブログを読んでるけれど、せんさん、1週間に1回くらいは翔太くんとのツーショット上げてるんだよね。下手したらメンバーより会ってない？って思う。

「なべとカフェ行くんだけど、Aちゃんも行かない？」

「え、いいんですか？」

「もちろん。」

何というお誘い。ちょうどカフェに行こうとしていたところだったので了承した。ただその時の翔太くん、目ぱちぱちさせて聞いてないよーみたいな顔してた。

本当はふたりが良かったよねと思いつつも、言っちゃたものは覆したくないので、そのままカフェへと向かった。

「えーと、これのこのサイズで……。」

わざわざカフェに来たんだから、普段自分ではなかなか作らない(と言っても粉末のスティックのことだけど)ものが飲みたいよねってことでキャラメルマキアートを注文。

先に注文していたせんさんはカフェオレで翔太くんはカフェラテ。ふたつともよく聞くけど何が違うんだろうねぇ。

「そう言えば、この前二階堂くん家の猫が事務所にいたんですよ。」

「ニカん家の猫？……ああ！猫、ねぇ。」

席について一口飲んだあと、翔太くんがあの日の話をぶっこんできた。もちろん、あの猫の正体が私だって知らないからぶっこめるんだろうけど。

あの日は会った記憶がないけど、せんさんもその時の事情は知っているみたいで、ちらっと私に目配せ。

「千賀くんって会ったことあるんですか？」

「会ったことあるよね、そりゃ。」

「やっぱあるんだ……。え、かわいくないですか？あの猫。」

「あの子はそりゃかわいいよ。」

ちょっと！？翔太くんは猫として言ってるのは分かるんだけど、千賀さん、絶対面白がってるよね？笑いこらえた感じの顔でこっち見て言ってるから怪しまれるよ！？

とはいえ鈍い翔太くんに助けられて特に怪しまれることはなかった。