にかちゃんだよ〜とは言えない③ (ページ9)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:127,300 hit

千賀軍団② ページ9

sideせんが

昨日予定を合わせたなべ、そして事務所のロビーで偶然会ったAちゃんを引き連れてカフェへ。

最初はなべとふたりきりの予定だったけど、増えたのがAちゃんならなべは嫌だとは言えまい。

オレとしては、ガヤさんがやってるニカの耐性をつけよう会をなべでやったら大変な修羅場になるんじゃないかと思ってるのでぜひとも実現してほしい。

これまでは岩本、ラウール、高橋恭平。岩本のときに歳が近いとリアル感増すという理由で、以降は年下から選ばれてたらしいけど、それじゃあ耐性つかないよね。

ここらでなべぶっこんだらまーじでおもしろそうなんだよなぁ。

「ねえ、耐性をつけよう会に興味ある？」

「なんすかそれ。」

少し身を乗り出してなべに問うてみれば、「ニカの」が抜けていたのに意味が分かったらしいAちゃんが咳き込んだ。それを見た翔太が大丈夫？と声をかけていて。

うん、こういうのでいいんだよ。

「直接翔太くんに聞いたらダメですよ、あれは本人がよく分かってない状態でやるものなんです。」

「そうなの？……ああそうか、そうだった。」

「えっと、話が全く見えないんだけど……。」

なべが分かってないみたいでよかった。

そうだよね、どういうものなのか分かるってことは、ニカとAちゃんが兄妹であることを知っていることになる。

「なべは分からないままでいいよ。そのうち何かあるかもだけど。」

「それめっちゃ怖いんですけど。」

「でも翔太くんはリアル感強すぎて……。」

「そこがいいんだよ。今までのはぬるいから。」

「私としてもちょっと準備が必要というか……。」

何にも教えてもらえないなべは口をぽかんと開けたまま。

というか、さっきのAちゃんの言い分、なべにはいい情報じゃね？準備が必要ってことは、少なくともああいうことされたらドキッとするわけでしょ。

ほほう。なんか面白くなってきたんじゃないの！

「千賀くん、なんかサイコパスみたいな笑顔なんすけど。」

「こらぁ、本人にストレートに言うことじゃないよ？オレはなべの幸せを願ってただけだから。」

「それでその顔なんすね……。」

なべの若干失礼な言動も今日は目を瞑ってあげよう。

「Aちゃん、なべをよろしく。」

「はい。……今それなんですね。」

「なんでオレよろしくされてるんですか？」

「それはそのうち分かるよ。」