第一回見廻りドンドンパフパフ ページ10
身の回りもやっと落ち着いたと思えば・・
「休む暇もなく見廻り・・ですか・・・」
「新人に休みなんてねェのがこのご時世ですぜ」
隣を歩くのは沖田さん。
どうやら土方さんに命じられたらしい。
「ったく、とんだ巻き添えでさァ」
なんだかんだ文句を言いながらも真面目に仕事をこなしているんだから、やっぱり悪い人ではないんだと思う。
「あ、」
「なんですか?」
「寄ってきやしょーぜ」
「え?」
クイッと親指で指された店。
看板には甘味処。
答えを聞くまでもなく吸い寄せられるように沖田さんは甘味処へ。
「ここはいいサボ・・休憩スポットなんでィ」
「サボリって言いかけましたよね、今サボリって言いかけましたよね」
前言撤回。
この人サボリ常習犯だ。
だって店のおばちゃんとすんごい仲いいもん、さわやかスマイルしてるもん。
「土方さんに見つかったら怒られちゃいますよー?」
「見つかりゃ全部テメーのせいになるだけでィ」
「え、理不尽じゃないですかソレ!?ええ!?」
「ホレ、団子きやしたぜィ」
「あ、ありがとうございます」
沖田さんから渡されたみたらし団子を口に含めば、横で真っ黒な笑みをこぼす沖田さん。
やってしまったと背筋に汗が伝う。
「んじゃ、これでアンタも同罪ってことで」
「も、物で釣られるなんて・・」
なんたる屈辱だろうか。
自分でも思うけど私ってホント、現金なやつだよ
警察が聞いて呆れるよ。
「ま、お前この街慣れてねェんだろ」
「え?そうですけど。・・言いましたっけ?」
「動きみてりゃわかる」
なんたる観察眼。
この人に嘘付けないよ絶対・・なんて絶望していれば、
「土方さんも見廻りなんて言ってはいやしたけど、どーせアンタを案内してやれってんで俺を選んだんでさァ」
「それはつまり、案内してくれてるってことですか?」
「ま、そーなるわな」
普段あんまりこんなことしないのか、フイッと顔を逸らした沖田さん。
腹黒くはあるけど、良い人なんだなって
「んじゃ、会計よろしく頼みまさァ」
嘘です。鬼です。
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神阿(プロフ) - ☆MARIN☆さん» ありがとうございます!!がんばります!!! (2016年6月15日 20時) (レス) id: d25d67767d (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - 銀色ミカンさん» お返事遅れてしまってすみませんでした!勿体ないお言葉ありがとうございます!!がんばります!! (2016年6月15日 20時) (レス) id: d25d67767d (このIDを非表示/違反報告)
☆MARIN☆ - な、何かドキドキする展開になって来ましたね……! 更新頑張って下さい!! (2016年6月15日 17時) (レス) id: 8824379efa (このIDを非表示/違反報告)
銀色ミカン - お初にお目にかかります。この展開、めっちゃいい^^面白いです^^続きを楽しみにしています。がんばってください。 (2016年6月13日 15時) (レス) id: 220d4c1752 (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - 奈々恵さん» ありがとうございます!話の内容はもう既に決定しておりますので暫しお待ちを! (2016年5月22日 17時) (レス) id: 3a209594c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神阿 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/
作成日時:2016年5月1日 21時