呉服屋さん ページ41
「さ、入るアル」
連れてこられたこぎれいな呉服屋さんは神楽ちゃんらしくなく、すこし意外だ。
「神楽ちゃん、こういう趣味なの?」
「私は着物なんか着ないネ。姉御の服選びに付き合ったときに来たアル」
「へえ、お姉さんいたんだ」
「いないアル」
「えっ」
ずらりと並ぶ着物は、淡い色のものばかりでおまけに可愛らしい柄。
いつも何かと地味な色を選んでしまう私にはかなり新鮮だ。
「そうアルナ・・。Aは何色が好きアルカ?」
「ええ!?好きな色かぁ」
「わかったネ。勝手に決めるアル」
呆れたと言わんばかりの顔を向けられてしまった。
だって仕方がないじゃん!!好きな色なんて考えたことなかったんだもん!!
しばらくたって、熱心に私の着物を選んでいた神楽ちゃんはピタリと制止した。
「これ着てみろヨ」
ひょいっとたくさんの着物の中から抜かれたのは淡い水色が基調となり、裾から腰に掛けて白い花が伸びたこぎれいな着物。
「うわっ、可愛すぎなんじゃ・・」
「いいから着て来いヨ」
有無を言わせずグイグイと私の背中を押して、店員さんと共に試着室に押し込まれる。
店員さんは器用に私に着付けをして、赤い帯をつけてくれた。
「どう・・かな・・」
試着室から店員さんに押し出され、神楽ちゃんの前に出れば神楽ちゃんは満足気にうなずいた。
「やっぱり私の見立て通りアル。バッチリヨ!」
「よくお似合いですよ〜!お客様!!」
わざとらしく拍手する店員に、ニカッと笑う神楽ちゃん。
おだてられれば私も気分がよくなる。
「んじゃあ、これにします!!」
ただ一つ、すっかり忘れていたことなんだけど
「十五万円になります」
「たっか!?!?!」
思った以上に、値段が高かった。
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神阿(プロフ) - ☆MARIN☆さん» ありがとうございます!!がんばります!!! (2016年6月15日 20時) (レス) id: d25d67767d (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - 銀色ミカンさん» お返事遅れてしまってすみませんでした!勿体ないお言葉ありがとうございます!!がんばります!! (2016年6月15日 20時) (レス) id: d25d67767d (このIDを非表示/違反報告)
☆MARIN☆ - な、何かドキドキする展開になって来ましたね……! 更新頑張って下さい!! (2016年6月15日 17時) (レス) id: 8824379efa (このIDを非表示/違反報告)
銀色ミカン - お初にお目にかかります。この展開、めっちゃいい^^面白いです^^続きを楽しみにしています。がんばってください。 (2016年6月13日 15時) (レス) id: 220d4c1752 (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - 奈々恵さん» ありがとうございます!話の内容はもう既に決定しておりますので暫しお待ちを! (2016年5月22日 17時) (レス) id: 3a209594c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神阿 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/
作成日時:2016年5月1日 21時