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拾弐 ページ13
森「目覚めたね」
『なんか既視感』
森「同じことを思っていたよ」
太宰「目覚めたの」
『うん、目が覚めた』
違う意味で言った言葉だったけど二人には伝わったと思う。
目が覚めた。何かと葛藤するのはとりあえずやめよう。
いつか分からない死期に向かって歩むしかない。
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『治』
だいぶ表情が柔らかくなったのはその時期からだったと思う。
ずっと無表情だったから最初は笑顔すらぎこちなかったけど。
太宰「随分と性格が変わったね。やっぱり頭打ったんじゃない」
性格自体が変わったのではなかった。
元の性格が戻ってきただけ。
そう言いたかったけど話す治の表情が思ったよりも優しかったから言うのはやめた。
『また自○?』
太宰「うん」
『じゃあ私も連れてって』
あの時の驚く表情は今でも覚えている。
周りからはわからなくても驚いてるくらい私は分かった。
太宰「自○の魅力に気付いたのかい?」
『ううん、違うよ』
治がいない世界なら、私はとりあえず頑張るだなんて思えてなかった。
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作者名:ゆうしゃん | 作成日時:2022年5月16日 21時