検索窓
今日:7 hit、昨日:22 hit、合計:122,725 hit

梶井 & 広津 & 中原【取り合い】 ページ15

空は快晴の、昼下がり。


「ん、ふぁ……」


暖かくてつい欠伸が口から漏れ出る。

ぼんやりした意識のまま、
仕事場の窓から空を見上げていると


「わ、わわ」

「……だーれだっ」


突然、目を覆い隠されたと思ったら
上から降ってくる陽気な声。

僕が驚いてピタッと動きを止めると
直ぐに離れていく大きい手。

途端に視界が開けたので、上を見る。


「……梶井さん」

「やっほー、A」


まぁ、分かりやすい事に声の主は梶井さんだった。


「僕はこの手のドッキリに弱いんですから辞めて下さいと何度も……」

「あはは。御免、御免。ついやりたくなっちゃうんだよなぁ、A相手だと」

「僕相手って……全く」


ちょっと呆れて、
僕の肩に置かれた梶井さんの手をどかそうとする。

が、そのまま背後から
包み込まれる様にして抱き締められた。


「……梶井さん」

「Aってば冷たいなぁ」


梶井さんは僕の頬を、指でツンツンと小突く。


「広津さんと中也さんが見たら、アンタ殺されますよ」


そうやって脅す様に言うと、逆に満足そうな顔。



暫く経っても、一向に離してくれない梶井さん。

流石に、ちょっとイライラしてきたので
腕の中から脱出しようと何度も試みる。


「こらこら、暴れないの」

「………くそ」


暴れると頭を撫でられて止められる。
……先程からこれの繰り返しだ。

もう諦めようか、と深く溜め息を吐く。


その時。



「……何をしているのかね」

「おーおー、昼からお盛んなこったなァ??」


……………………うぇぇ、最悪。

広津さん、中也さん。
僕の上司でもある二人。


この二人には僕がマフィアに
入りたてだった頃、かなりお世話になった。

……それ故に、ちょっと過保護過ぎて。

後は……………分かるかな?


「え、あ……コレは違っ」

「ほぉ、何が違うんだよンン??」


真っ黒笑顔でナイフ構えないで中也さん。
僕ストレスで死にます。

梶井 & 広津 & 中原【取り合い】2→←フョードル・ドストエフスキー【楽しみ】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (232 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
353人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

胡桃バター(プロフ) - りんごあめさん» リクエストありがとうございます!執筆までしばらくお待ちください (11月10日 1時) (レス) id: 55a2e79d32 (このIDを非表示/違反報告)
りんごあめ - 森さんとのお買い物デートが読みたいです! (11月3日 18時) (レス) id: bd46442a68 (このIDを非表示/違反報告)
マーガリン - ありがとうございます!! (2023年4月4日 8時) (レス) id: 7ba1c946a0 (このIDを非表示/違反報告)
胡桃バター(プロフ) - マーガリンさん» リクエストありがとうございます!慣れないキャラではありますが、精一杯書かせていただきますので、しばらくお待ちください。 (2023年4月3日 22時) (レス) id: ed4c5148d7 (このIDを非表示/違反報告)
マーガリン - 小栗さんのヤンデレってできますか? (2023年4月1日 8時) (レス) @page33 id: 7ba1c946a0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:胡桃バター | 作成日時:2016年6月19日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。