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白よりの灰 ページ2

中島敦side


「敦君、疲れてないかい?」

「僕は大丈夫ですが、太宰さんは大丈夫ですか??」

「着いたらお茶があるからね
喉を潤さないでいるのだよ」

「そうなんですか…?」


今僕は、太宰さんと山を歩いています。

何故かと言うと……



_______________________

数時間前



「敦君、今日ひまー?」

太宰さんが真剣な顔をしながら、僕の顔を見てそう聞いた

今日は午後から国木田さんの仕事に付き添う予定がある

「午後から国木田さんと仕事です」

「それなら午後ま「お前は午後迄と云って、午後迄に帰ってきた事が無いだろう」

太宰さんの言葉を遮り、国木田さんが言葉を放った。

確かに、太宰さんの午後迄は夕刻までと同じなので否定しようも無い。

「敦君、国木田君が何時にも増して怖いのだけど、何かしたのかい?」

「太宰さんの日頃の行いのせいですよ?!」

目をうるうるさせる太宰さんに、溜め息をつきつつ昨日の報告書作成へと戻る。

カチカチとパソコンを打っていると、突然視界が太宰さんで埋め尽くされる

「うわぁ、吃驚した?!なんなんですか、太宰さん!」

「私はね、思うのだよ。国木田君が何時も何時も教育をしていて、私も偶にはこうね?先輩らしい事をしないと行けないと思っているのだよ」

「太宰さん先輩だったんですか?初めて知りました」

「敦君ったら辛辣だねほんと、、

でも私はそんな事で凹んだりしないのだよ!」

ドヤ顔されても困ります、太宰さん…

「てことで、国木田君。敦君借りるね?」

「おい、太宰!今日は敦は仕事があるんだ、お前の予定で敦の予定を乱すな!」

太宰さんは少し悩んだ後、国木田さんに何かを小声で話した後ニヤリと笑った。

「てことで、行ってきまーす!敦君行くよ、ついて来給え」

声にならない声で発狂してる国木田さんと、手招きしている太宰さんを交互に見る。どうするべきなのだろうか…

「敦。行っていいよ
敦の代わりに違う人に行ってもらえばいいしね」

ラムネから取り出したビー玉を覗きながら傍観していた乱歩さんが言葉を零した

「なら、私が代わりに行く」

鏡花ちゃんが僕の横で真っ直ぐと瞳を合わせていう

「皆さん有難うございます!いってきます!!」

「いってらっしゃーい」
「行ってらっしゃい」

乱歩さんと鏡花ちゃんの声を背中に僕は、太宰さんの後を追った

国木田さん本当にすいませんでした

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作者名:糸雨 | 作成日時:2022年1月11日 20時

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