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闇に熔けゆく愛 ページ17





彼、太宰治は ポートマフィア首領である。
忘れてしまいがちだが、このヨコハマの闇を統べ 闇の象徴でもあるのだ。

そして当然、汚れている。

今宵も又、その手と真っ白な包帯を赤黒く染め上げて居た。


夜の静かな執務室。
隣の部屋にはAが寝ている。
起こさぬよう、そっと自室へ行こうとした、が…その足は 小さな物音がしたと同時に止まった。


『だざい…?』

「っ……A、ちゃ…ん……?」


鼓動が大きくなる。
ドクンドクンと心臓は煩く、彼に苛立ちを与えた。
静かになれ、煩い。何度も心の中で怒鳴る。


「(駄目だ…やめてくれ……)」


不安と焦燥が彼をの心を乱し、掻き立てる。

この事態は、彼が1番恐れていた事であった。
見られてはいけない、悟られてはいけない。
隠し通す心算だったのだ、自分の汚れは。

けれど、彼女から投げかけられた言葉は太宰の予測していた言葉とは程遠いものだった。


『大丈夫…?怪我してるの…?』


拒絶や畏怖の念では無い。
心配の意。

太宰は目を見開いたと同時に、口角を上げた。


「(嗚呼、そうか……彼女は分かって居ないんだ…私の汚れも闇も……この組織自体の事もきっと分かって居ないんだ…)」


ゆっくりと息を整え、柔らかい声色で返答した。


「平気さ……ほら、夜も遅いから寝なさい。
明日また遊ぼうね」

『うん……おやすみなさい』


彼女が部屋に戻ると、太宰は深く安堵し 息を深く吐き出した。

けれどこの男は分かっていないのだ。
Aもまた、深い()を抱く 偽翼の天使であることを。


『(大丈夫だよ……だざい…。私はそんな事でだざいをきらいにならないから……離れないから…ずっと一緒って、やくそくしたから)』


夜がまた更けて行く。
そして二人の愛も、夜の闇に熔けて行く。

甘く蕩ける蜜の味(ピンク注意)→←蓬髪濡らせし花の雨



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紅月ミレー - まふ(元月瀬)さん» 太宰治様ですね(*^□^*) 了解です(*´∀`)♪ (2021年8月24日 18時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
まふ(元月瀬)(プロフ) - 追記しましたがお相手だざさまですー (2021年8月22日 22時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
紅月ミレー - まふ(元月瀬)さん» じゃあ、中也様が孤児の幼女主を拾い、その日以来すっかりシスコンで、デレメロのをお願いします(v^ー°) マフィア全員の癒しです、勿論探偵社もです(〃ω〃) (2021年1月23日 11時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
まふ(元月瀬)(プロフ) - 紅月ミレーさん» ありがとうございました♪紅月ミレーさんには初期からお世話になりました、ありがとうございます。作品はまだ決めた無いので絶対に作れるとは言いきれませんが、もしご案があるならお聞きしたいです♪ (2021年1月23日 10時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
紅月ミレー - まふ(元月瀬)さん» 黒太宰治様と夢主ちゃんの、二人きりの結婚式滅茶苦茶良かったです(〃ω〃) 最終回で寂しいですが、此れからも頑張って下さいね(o^−^o) あ、リク作品は有りですか(´・ω・`)? (2021年1月21日 21時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まふ | 作成日時:2020年6月30日 20時

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