【文スト】霊感持ちの異能力者は毎日大変です。

歩いた先の景色 ページ32

雨森 side

依頼からの帰り。

時間も時間で、国木田さんから直帰していいと連絡があったから 少し遠回りで家に帰っている。

秋の少し冷たい 乾燥した風が頬を撫でる。


ふと、少し先にある森に目が止まる。


そこまで歩き、覗き込むと、
薄暗い森に 陽の光が差し込んでいた。

幼い頃に見た映画の中に出てくるような細い一本道が 奥へと続いている。



『…面白そう』

好奇心。
ただ一つのその気持ちが 心と体を動かした。


辺りを見ながら どんどん前に進んでいく。


時々 小鳥が囀り(ｻｴｽﾞり)、
何処からか吹いてきた柔らかい空気が私を包む。


夏の終わり、秋の始まりのこの時期。

葉も色づき始め、この視界に移る木々全てが紅や黄に染まったら どれほど美しいだろうか。


そんなことを思いながら歩いていると、急に視界が明るくなる。


歩いた先にあったのは 満開の彼岸花の花畑。

ふわりと吹いた風が 花とAの髪を揺らした。


揺れる紅の花々に 私は釘付けになっていた。
──────

リクエスト募集してます！
クロスオーバー以外なら書けると思います！
(猟犬と天人五衰は無理です！)

あと 次から少し書き方変わります。
｢｣←の前に 頭文字がつかなくなるだけですが。

月光に照らされ→←瓶から溢れ零れる

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す