十一匹。 ページ15
ノーサイド
〜数日後〜
神火はのんびりとした昼下がりを過ごしていた。
「〜♪」
ポンッ、と音をさせて耳栓をとった神火はとある音を察知する。
『―――ぁん―…―神火…―ん!!』
「おろ?呼んでいるのかな?んーこの風向きだと…」
倉庫街か。
そう呟いて窓を開け放つ。
次の瞬間には部屋に彼女の姿はなかったそう。
――――――――――――
〜志信サイド〜
「此処だね。さてさて…」
倉庫の上空を覆っているのは…んー…異能力か…
けど…未々私の侵入を拒むには薄い。
「異能力『狩人』段階一」
せーの…パリィンッ!!!!!
「っな!!」
「好きありぃぃ!!!」
「…」
「!!」
厚着のおじさんに蹴りかかる羊くん。胸から血を流す包帯くんに襲いかかっているお爺さん。
取り敢えず私の優先順位として足が螺切られそうな羊くんを助けに行く。
キィン!!
同じように横から蹴りこめば亜空間と思わしき能力でガードされる。
が、そんなの関係なく私の足はその空間ごとおじさんを吹っ飛ばした。
「ちっ!!」
「…」
「おぉ。ナイス羊くん」
吹っ飛んだと同時に羊くんは吹っ飛ばされ空間で押し潰されそうになった。
だが羊くんは自分の体を高重力化させその攻撃を耐えきった。
上をよく見たらさっき開けた穴はいつの間にか塞がれていた。
「神火ちゃーん。こっちも助けておくれよぉう」
「んー。ま、いいか。羊くん少し頑張りたまえよ」
隔離された包帯くんの所へ行くため空間の壁に手を当てる。
そのとたん…
グニュン。…どぷっ
「は?」
「おぉ!!」
「マジか…」
「っじゃーん。どうだい羊くん包帯くん!吃驚しただろう?」
特におじさんは変な声を出している。
「でもさ、神火ちゃん嘘ついたよねぇ?十秒越えてたよ?」
「呼んだのは君で羊くんじゃ無いだろ?一分以内だ。」
お爺さんの攻撃を避けながら笑っておちょくってくる包帯くんに同じく攻撃を避けながら反論する。
「うっざい!!」
お爺さんの鎌を両手で掴み動きを止める。
「君は…何だね」
「何…とは?名は志信神火だけども?」
「違う。神の方だ」
「ああ、そっち?」
「何の話?」
「何言ってやがる…」
おじさんは少しイラついた顔で言ってくる。
それに反応した羊くん包帯くん。
「分かっているんだろう?おじさんは」
「…っく!!」
羊くんが攻撃を開始して話は中断された。
話されたくない事だったのだろうか?
「さて、お爺さんもう死んでるんだねぇ?」
私は此方に集中しよう
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harukifu - 面白いですね引き続き頑張ってください!! (2019年10月11日 16時) (レス) id: 15b506e526 (このIDを非表示/違反報告)
ぽえる(プロフ) - 弑逆ノ桜さん» なるほど!ありがとうございます!更新頑張ってください! (2019年9月28日 18時) (レス) id: 141cfc6e9f (このIDを非表示/違反報告)
弑逆ノ桜 - ぽえるさん» ありがとうございます!置物の意味はざっくり言うと忠誠心です。ですが、猫とは気紛れですよね?なので一時的に忠誠を誓う。そんな意味があります。裏話ですが置物は陶器製なのです。時が来たら粉々に砕け散り、敵に回る。そんな感じの意味もありますよ! (2019年9月28日 13時) (レス) id: 14722e0f86 (このIDを非表示/違反報告)
ぽえる(プロフ) - 猫の置物の意味を教えてもらえますか?とても面白いです! (2019年9月28日 13時) (レス) id: 141cfc6e9f (このIDを非表示/違反報告)
弑逆ノ桜 - 銀桜さん» あ、有り難いぃ……なけなしの四時間を注ぎ込みました!素直に嬉しい! (2019年9月8日 1時) (レス) id: 2401fbbebc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:弑逆ノ桜 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/homupe2019/
作成日時:2019年5月6日 11時