好きになっても良いですか？（赤）

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運転してる大毅くんはなんだか楽しそうで、ノリの良い音楽を流しながら時々口ずさんでいる。








『この曲好きなの？』




「せやねん！

男らしくてカッコえぇやろ」








運転してる姿だけでもかっこいいのに、すごく楽しそうに歌うから余計にドキッとする。



左側のえくぼに吸い込まれそう。









『...歌ってる大毅くんがカッコいい』




自分でもびっくりするくらい小さい声









「ちょっ...やめろやっ//////」




運転してたら顔隠せへんやん...と大毅くんの声も小さくなる









ちらっと顔を盗み見ると、左手で口元を隠しながらも耳が真っ赤だ









『顔赤いよ？』




さっきの仕返しとばかりににやにやとわざとらしく顔を覗き込むと、「おぼえとけよ？」とキャップのつばを掴んで下にガッと下げられ前が見えなくなる






『きゃっ

何も見えない！手離してよー』






「あかん、お仕置きや」






キャップを取られて、そのまま髪をぐしゃぐしゃにされる








『ひどいっ

せっかくきれいにしてきたのにー』







今度は髪で前が見えずボサボサになった髪をかき分けていると、目の前に大毅くんの顔







「へぇー、誰のために？」







でた、いじわる大毅くん









「ちょっと飲みもん買ってくるわ

お茶でええ？」






いつの間にかコンビニに着いてたようで、シートベルトを外しながら聞いてくる




『や、私が行くよ！』



アイドルだしバレたら大変だと思って慌ててシートベルトを外そうとするけど、手を掴まれて阻止されてしまう






「その頭で？」





くっくっくっと笑う大毅くんに少し見惚れつつ、ハッと頭を触るとボサボサのままの私の頭








「なんか欲しいもんあったらLINEして」



そう言うとマスクをして颯爽と車を降りてコンビニに入っていく









『あっつ...』

サイドミラーを見るとボサボサの髪に真っ赤な顔






髪の毛を整えながらエアコンに顔を近づけて熱を冷ます






ちょっと悔しくて、『いちばん高いアイスクリーム』とLINEを送ると「りょーかい(笑)」と返ってきた









コンビニの中を見ると大毅くんと目が合う



少し睨むと、マスク越しでも笑ってるのが分かる









『もぉ...好きすぎるよ......』









もう一度ミラーで変なところがないか確認し、キャップを被り直した

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