好きになっても良いですか？（赤）

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車で行くらしく、駅前の駐車場まで一緒に行くって言ってみたけど、「準備あるやろ？待ってて」って...



さりげなく優しいのが本当にずるい






『心臓もつかな...』






ハンバーグを嬉しそうに食べたり、ケーキを一生懸命選んでくれたり、彼の優しさだったり、意地悪なとこも...

こんなに知ってしまったらもう好きと自覚する前の自分には絶対に戻れないと思う






イヤリングをつけて、ほんのり赤く色づくリップを塗る




鏡に映る私は、まさに“恋する乙女”


前にランチの時に絵麗奈さんに指摘された時もこんな顔してたのかな...








大毅くんは、どうしてこんなに仲良くしてくれるんだろう？








ピコンッ


shige西側に停めてるし、準備できたら降りてきて!


shige黒!








ふふっ

なんか...楽しい






どこに行くのかわからないから、歩きやすいサンダルを履いて、念のため白のキャップをかぶって外へ出た









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1階に降りて、マンションの西側の道に出る


黒い車が停まってて、運転席に座ってる人は黒のキャップをかぶって下を向いてるから顔が見えないけど、大毅くんが着てたTシャツと同じ





周りを見渡すけど、他に車は停まっていない








よし、行こうっ




車に近づいて窓をコンコンッと叩くと、顔をあげたのが大毅くんで少しホッとした




中から助手席側のドアを開けてくれて、一瞬「いいのかな？」と迷ったけど、とりあえず車に乗り込む。







『お待たせしました』



「ぜんぜんやで？
なんか...キャップお揃いみたいやな笑」




『あっ...たしかに笑』








私が顔を隠すのはおかしい気もしたけど、やっぱり相手はアイドルだし...とかぶったキャップ

お揃いにしたみたいで少し照れるかも







でも、やっぱり大毅くんも気をつけてるんだよね


本当に一緒に出かけていいのか不安な気持ちが押し寄せる









「今から行くとこ、楽しみにしといて」






“まぁ俺が楽しみなんやけどな”

と照れ臭そうに前を向いて言う大毅くんに、『うん』と答えた









こんな風に素直に楽しんでくれてるのに、私も素直に楽しまないと連れて行ってくれる大毅くんに失礼だよね






「よし、出発すんで！
シートベルトしてや！」




『はーい！』





うん、楽しもう

というかもうわくわくしてる自分がいるもん

素直に楽しもう！

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