百度目 ページ9
Aside
一人はショートヘアーに蝶の髪飾りをつけた女性。
清楚で優雅な雰囲気の人だが、片手に持った鉈がそれを台無しにしている。
もう一人は金髪にサロペット姿の農場で働いていそうな少年。
はっと中也がため息をつく。
「たった二人か。見縊られた話だぜ。」
「探偵社は事前予約制でねェ。対応が不満なら余所を中りな。」
女性が凛とした態度で言う。
物怖じしないところは流石と言うべきだろう。
「マフィアが敵拠点で暴れるのに予約がいると思うか?」
「はい!要らないと思います!」
少年が場に似合わぬ明るい声で言う。
すごいな、度胸だけならうちの構成員も見習ってほしいくらいだ。
「賢治の言う通りだよ。暴れたいなら好きにしな。」
「けど、あんたらは暴れに来たんじゃない。だろ?」
と女性もとい与謝野女医。
『見抜かれてるじゃないか、中也。』
「チッ、何故そう思う?」
「ウチは探偵だよ。訪客の目的くらい一目で見抜けなくてどうするんだい。」
__なるほど。
『探偵の名はだてじゃない、と。』
「お宅の社長は?」
中也がそう聞くと与謝野女医は近くの監視カメラを示した。
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作者名:メープル | 作成日時:2017年5月25日 16時