第1話 花屋に訪れたのは、 ページ2
私、小泉Aは、花屋でアルバイトをしている極普通の女の子。
今日も今日とて、花屋で働いている。
此の花屋は其処まで繁盛している訳ではないけれど、何時も何人かの地元の方々が花を求め買いに来て下さる。ので、毎月何だかんだで赤字を免れている。……と、この間店長が言って居た。
「店長、奥に置いてある花、前に持っていっても良いですか?」
何やら奥で会計などの仕事をしている、白髭を蓄えたお爺ちゃん店長に声を掛けると、
「あぁ、宜しくお願いねェ」
としがれた声が帰ってきた。
其れに私は、はい、と威勢の良い返事をし、花の入ったバケツを抱えて店先へ運び出した。
「っよ、…と」
店の前に既に並んでいる花々の横に置いた。そして、花が美しく映えるように花の位置の微調整をする。
店の全ての花に一通り其れを行い、水の注ぎ足しなども忘れずにする。
「うん、良い感じかな」
店内を見回して、1人、腕組みをしてうんうんと偉い人の様に頷いてみる。
あと何かする事あったかな? ……って、まだまだ沢山ありますよね花屋はそんな甘くないですよねはいごめんなさい。
「あ、裏手の整理もやっておかないと」
「──あの、少しお時間頂いても良いかな?」
「はい?」
後ろから呼び掛けられて振り替えれば、店先には黒い蓬髪の端整な顔立ちの男性と、頭の下部の長い後ろ髪を括った如何にも堅物そうな眼鏡の男性が此方を見据え立っていた。
「一寸お伺いしたい事が合ってね」黒髪の男性が、にこりと笑う。
どうやらお客様では無いようだ。
「はい、良いですよ。其れで、如何なされました?」彼等に歩み寄った。
「此方の男に見覚えはあるか」
眼鏡の男性が来ていたベストの様なジャケットの裏ポケットからさっと手帳らしきものを取り出し、其の中から一枚の写真を出して私に見せた。
あぁ、そういう感じのね。
私は察して、彼等の質問にしっかり応じた。
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叶葉和音 - 鏡さん» コメント返し、大変遅くなってしまい、すみません!応援ありがとうございます!更新は不定期ですが、頑張らせて頂きます! (2017年2月25日 12時) (レス) id: c4535f63fb (このIDを非表示/違反報告)
鏡 - 続きがとっても気になります!これからも頑張って下さい!応援してます!! (2016年12月8日 17時) (レス) id: 4c3e184e93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:叶葉和音 | 作成日時:2016年12月5日 1時