2. 出会いは此処から ページ5
始まりは黒の時代…
太宰が未だポートマフィアの最年少幹部として名前が通っていた頃である
中世ヨーロッパの貴族が使っていそうなある煌びやかな部屋の一室に、彼は自身の相棒と居た
太宰の前には、ポートマフィアのトップに君臨するある男が顎に手を当て、一つの資料を見ながら椅子に深く腰掛けていた
中也「…如何なさいますか、首領」
太宰の相棒である男…中原中也が先程から微動だにしない首領…森鴎外に話を切り出す
森「いやァ、本当にこんな異能が存在するなンてねェ。本当に目を疑いたくなるよ」
真逆…太宰君の能力を上回る力が出てくるとはね
太宰「事実です。ポートマフィアの全てを知る男からの情報ですから」
森「坂口君からの情報か…。確かに、実在するようだね」
森はうーんと体を伸ばす
太宰「如何なさいますか?」
森「そうだね。敵にすると厄介な能力だが…味方にすると非常に便利だ」
長い沈黙の後、森は然し…と言葉を続ける
中也「…裏切られても厄介、と云う訳ですか?」
森が深く頷いた
森「坂口君の調べによると…その子はフラフラする気性のようじゃあないか」
裏切りと云うよりも、目を離した隙に何処か遠くへ行ってしまう子供のようだ
まァ、其れは其れで面白いが…
未だ悩む森に太宰が声を掛けようとしたその時、リズム良く部屋の扉がノックされる
突然の訪問者に中也が軽く舌打ちをして扉を乱暴に開けた
失礼しますと入ってきた男に太宰が笑みを浮かべる
太宰「織田作じゃないか!!」
織田作との愛称で親しまれる男…織田作之助は太宰の顔を見て驚く
織田「太宰、」
太宰「如何してこンな所へ?」
織田は目的を思い出したかのように、軽く後ろを振り向いた
太宰「ン?誰か居るの、!?」
織田「何だか職を探しているようでな。何となく彼女は此処に必要な気がしたから連れて来た」
そう言った織田の前に踊り出た女にあの森までもが目を見張る
「あの、此処に罵って下さる方が居れば直ぐにでも働きたいンですが…」
ヒュウッと風が吹き、森の手元の資料がふわっと浮かぶ
注意: 性格に癖があり…資料に載せられたその文字は彼等に見られる事なく風に飛ばされた
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おかか - 最後のページ見た時に「いくらでも評価してやんよ」って言った私は悪くない。(;・з・)~♪ (2017年1月6日 21時) (レス) id: b950937163 (このIDを非表示/違反報告)
沖縄県産マンゴー(プロフ) - 続編に行きますね〜ε-(´∀`; ) (2016年9月6日 15時) (レス) id: 527d7c6641 (このIDを非表示/違反報告)
アキ - お話すごく面白かったです。更新を楽しみにしています。 (2016年7月5日 22時) (レス) id: ac12fbc69d (このIDを非表示/違反報告)
萌里(駄作者)(プロフ) - 佐久間 楓さん» その後中也にボコボコにされた萌里氏であった… (2016年6月24日 21時) (レス) id: ee5dbdbcba (このIDを非表示/違反報告)
佐久間 楓(プロフ) - 萌里(駄作者)さん» 激しく同意します♪ (2016年6月24日 16時) (携帯から) (レス) id: 273ed63bb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖縄県産マンゴー | 作成日時:2016年5月23日 5時