9. 君はまったく… ページ12
A「太宰君と中也君の襲撃は上手くいったようだねー」
彼女は長く続く廊下を楽しそうに闊歩する
ヒールの音が響き渡る廊下には人の気配が全く感じられない
安吾「…真逆、君が此処へ来るとは思いませんでしたよ」
安吾は眼鏡をクイっと押して彼女を見た
A「"上"からの命令だからねェ。でも今回はポートマフィアの情報収集だけが目的じゃ無い」
安吾が眉を顰めた
A「如何やら君は少し"上"に疑われていてね。今回は、見張り役として私を君の元へ送り込んだ訳さ。酷いよねェ。君が命を張ってまで頑張っているのに…。あ、勿論私は安吾君の味方だよ?」
そう言った彼女はニコリと笑い安吾の眼鏡を奪った
安吾「…返して下さい」
安吾が奪われた眼鏡をAの手から取る
A「まァ、君が異常に彼等と仲が良いのが…疑われた原因だろうね」
Aが詰まらない理由だ、と口を尖らせた
安吾「まァ、そろそろ引き時だと思っていた頃ですから…君が来て丁度良い時期だったのかもしれませんね」
Aがあらら〜と口に手を当てる
安吾「…何ですか、何か不満でも?」
A「友の為に"我々"を切り捨てる安吾君も見たかったなァ、と思ってネ?」
安吾「何を言っているンですか君は。…もし、僕が裏切りでもしたら君が真っ先に僕を殺すつもりのクセによくそんな事が言えますね」
Aは安吾の言葉にスッと目を細めた
A「安吾君が死ぬ直前に私を罵ってくれたら、少しは殺すのを躊躇するかもしれないよ?」
安吾「まったく君は…。相変わらず真意が掴めない」
Aが褒められた!と嬉しげに笑った
安吾「褒めてません。本当は今日の任務もこんな大勢で来なくても君一人で潰せた筈です。其れに、君自身が此処へ出向かずとも本部からでも壊滅出来たでしょうに…」
A「嫌だねェ、安吾君。か弱い乙女にそんな怖い事が出来る訳無いじゃないかー」
安吾がジトっと彼女を見る
安吾「冗談を言っても可愛くありませんよ。以前、そんな事をいとも簡単にやってのけたのは何処の誰です?」
A「ふふん。能ある鷹は爪を隠す、と云うだろう?」
此れから遠くない未来に…敵対するであろう組織に態々情報を与えるつもりは微塵もないからね
彼女はそう言ってニヤリと口角を上げた
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おかか - 最後のページ見た時に「いくらでも評価してやんよ」って言った私は悪くない。(;・з・)~♪ (2017年1月6日 21時) (レス) id: b950937163 (このIDを非表示/違反報告)
沖縄県産マンゴー(プロフ) - 続編に行きますね〜ε-(´∀`; ) (2016年9月6日 15時) (レス) id: 527d7c6641 (このIDを非表示/違反報告)
アキ - お話すごく面白かったです。更新を楽しみにしています。 (2016年7月5日 22時) (レス) id: ac12fbc69d (このIDを非表示/違反報告)
萌里(駄作者)(プロフ) - 佐久間 楓さん» その後中也にボコボコにされた萌里氏であった… (2016年6月24日 21時) (レス) id: ee5dbdbcba (このIDを非表示/違反報告)
佐久間 楓(プロフ) - 萌里(駄作者)さん» 激しく同意します♪ (2016年6月24日 16時) (携帯から) (レス) id: 273ed63bb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖縄県産マンゴー | 作成日時:2016年5月23日 5時