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百花繚乱、ちりぬるを。/ページ5/Patricia ページ2

「……林檎ちゃん。」
その声が聞こえるが瞬間だった。
私を襲った竹箒の動きがピタリと止まる。
明らかに大人の女性の声がした。
「だめよ、客人を襲ったりなんかしちゃあ」
うふふ、と色気たっぷりの笑いを携えて、
こちらにじりじりと歩み寄る。

「はあい、私は葉月。
貴方が神奈ちゃんね、……立てる?」
紅い着物を垂らし、私に手をさしのべる。
なるほど、葉月さんに林檎ちゃん。
今しがたしっかり覚えたからね。
「え、神社に人が来る予定なんて……!」
「あったのよ。……箒は叩くものじゃありませんね?」
私の手を引きながら、葉月さんが言い返す。
林檎ちゃんは何も言わずにうずくまった。

ところで天井の作りが凄いことになっているのを、
私は初めて知った。
からくりの様な組み木の窓。
少し曇った窓のガラスが天の光を届けている。
外見は普通だったはずなのに、
なんだか奇妙だった。

歌/短編/外川命→←昭和86の日/短編/Patricia



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雨音きこ(プロフ) - こよみさん» ありがとうございます。これからも頑張りますのでどうぞ宜しくお願い致します! (2018年2月4日 11時) (レス) id: 8cbcf612bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - こよみさん» ありがとうございました!!作者一同代表で言わせてもらいました。 (2018年2月2日 19時) (レス) id: 5d18b714a6 (このIDを非表示/違反報告)
こよみ - はじめまして。こんなすばらしい短編小説があったなんて驚きました。これからもがんばってください! (2018年2月2日 18時) (レス) id: d3aea17110 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:文芸部 x他7人 | 作成日時:2018年1月17日 20時

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