be with you *59 綾部side ページ10
今朝、久しぶりにAと顔を合わせた。
しかし急に心臓がつかまれたように痛み、僕は顔ごと背けてしまう。
・
本当は…。
綾部「・・・」
僕は井戸に直行すると、縄をぐい、と引いて鶴瓶(つるべ)を引き上げた。
そこから井戸水を桶ですくいだしていると。
黒門「綾部先輩、お早うございます」
横からひょっこり顔を出したのは
確か一年い組の、同じ作法委員である黒門伝七だった。
綾部「うん、お早う−。今日左吉はどうしたの」
黒門「朝から会計委員会の帳簿の確認があるそうなんです。
…あ!そうだ、先ほど立花先輩が綾部先輩のことを探されていましたよ」
綾部「本当ー?何だろー…」
あまり興味はないので欠伸をしながら受け答えをすると
伝七はつけ加えて、
黒門「殺気を帯びたご様子でしたけど…」
綾部「あ、それはまずいな。…それと伝七ー。一年生の長屋に帰るとき、
蛸壺がどこかにあるから気を付けてねー?」
黒門「げ、綾部先輩、もう本当に勘弁してください!」
綾部「いやー、鋤のシャーリーが穴を掘らせてくれと言うものだからー」←公式
黒門「鋤のせいにしないでください!」←
僕は歯ブラシ片手に避難すべく、
伝七に「じゃあ」と声をかけたのち井戸を離れた。
穴掘りのし過ぎか、この前の委員会活動の無断欠席か。
なんとなく思い当たる節がある。
とりあえず忍び装束に着替えようと長屋を早足で歩いていると。
綾部「!」
Aの笑い声が聞こえてきたので、
咄嗟に曲がり角あたりで立ち止まった。
何となく目視していると、
また喉の奥が窄まっていくような感覚に襲われた。
自分のこの感情は、今なら何となく言葉にできる気がした。
僕は無表情で踵を返した。
すると。
その一瞬の間で、
急に襟首が強引に捕まえられるのを感じる。
綾部「あ…」
一体それが誰であるかは、
わざわざ首を回して確認しなくとも見当はつく。
立花「喜八郎…やはり長屋にいたか。
今日と言う今日は赦さん…私と一緒に来いッ!!」
立花先輩の長い髪が朝の風に大きくたなびく様が目の端に映った。
be with you *60→←be with you *58
≪今日のラッキーアクション≫
自分の自慢話を誰かに語りまくれ!!3時間語れれば合格。
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サラスティー(プロフ) - ももりんさん» ももりんさん、ありがとうございます…!戦闘シーンは私自身頑張ったところだったので(笑)とても嬉しいです!応援していただき感謝です…!! (2015年3月27日 16時) (レス) id: 74dfc3bef1 (このIDを非表示/違反報告)
サラスティー(プロフ) - 生まれたてさん» そう言って頂けて嬉しいです、うーチャン!私も大好きなんです、勘右衛門が← (2015年3月27日 16時) (レス) id: 74dfc3bef1 (このIDを非表示/違反報告)
サラスティー(プロフ) - 笹豆腐愛し隊隊長十六夜サザンさん» 殺気、分かります(笑)勘チャン…!嬉しいです!頑張ります! (2015年3月27日 16時) (レス) id: 74dfc3bef1 (このIDを非表示/違反報告)
ももりん - バトルがおもしろかったです!続編楽しみにしてます!! (2015年3月27日 16時) (レス) id: 45e6ebfad2 (このIDを非表示/違反報告)
生まれたて - 勘ちゃんの戦闘シーンがかっこよすぎです!情景が浮かんできました!勘ちゃん愛してます♪ (2015年3月27日 11時) (携帯から) (レス) id: 079e5a0b02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サラスティー | 作成日時:2015年1月12日 13時