be with you *96 ページ47
A「で、数馬は何でここに」
数馬「A先輩の保護及び、怪我人の救助を目的に
学園から数人がグループとなって駆り出されたんです」
尾浜「俺は保健委員である数馬の護衛役だ。
まぁ我々はAの保護の目的は詳しく聞かされていないが」
私はそれに関しては何も答えなかった。
尾浜先輩は再び深く頭巾を被った。
私がその忍び装束をいぶかしげにじろじろ眺めていると、
先輩は視線に気が付いたのか、
尾浜「ああ。これは、僅かだが集まった情報を基にして急きょこしらえた忍び装束だよ。
けど、単なる気休めにすぎない。みんな、気配を絶って学園に戻ろう」
A「気配を絶つ?」
数馬「できるだけ静かに呼吸をして、
…自分が抜け殻になったと思えば大丈夫ですよ」
A「オオ…そんなもんか」
尾浜「初期段階としてはそんなもんだ」
数馬「そんな人タソガレドキ忍者に居たような」←
先輩はここで私たちを制すと、
ついてこい、といわんばかりに手で合図をした。
尾浜「果たして森に居るのが良策かどうか…
急いで抜けるぞ」
私はその背中を見失わないように見詰めながら、慎重に森を走り抜ける。
尾浜先輩が走る経路は、基本は線ではなく点だった。
そのために先輩の背中を追うのも一苦労だ。
尾浜「気を付けろ、地面に埋め火やパンジが仕掛けられている箇所がいくつかある」
埋め火とは地雷火のことで、
踏むと爆発する仕掛けになっている恐ろしい定置武器だ。
パンジは…
あれ、何だったっけ。
数馬「先を鋭く切った竹杭で、道に仕掛けて足に刺さるようにしたものですよ」
A「あ、そうだ」
数馬、私の考えていることなど
お見通しと言う訳か!←
たびたび数馬が落とし穴に落ちそうになるも、
(その時私の装束もつかむものだから、危うく私も道連れになって落ちそうになる)
ここまでは何事もない。
うっそうと茂り林冠を覆っていたはずの木々も、
いつの間にか、まばらに点在していた。
そして、ようやく森を出る手前まできた時。
つと尾浜先輩が立ち止まった。
・
・
私たち三人の目の前に現れた、一つの影。
暗い森の中では
その色は朱殷にも見えた。私は息を呑む。
けれどそれは見まがう事のない、
数馬「深緋(こきあけ)の…」
深緋の忍者が音もなく現れ、その頭巾に覆われたかんばせをこちらに向けていた。
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≪今日のラッキーアクション≫
自分の自慢話を誰かに語りまくれ!!3時間語れれば合格。
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サラスティー(プロフ) - ももりんさん» ももりんさん、ありがとうございます…!戦闘シーンは私自身頑張ったところだったので(笑)とても嬉しいです!応援していただき感謝です…!! (2015年3月27日 16時) (レス) id: 74dfc3bef1 (このIDを非表示/違反報告)
サラスティー(プロフ) - 生まれたてさん» そう言って頂けて嬉しいです、うーチャン!私も大好きなんです、勘右衛門が← (2015年3月27日 16時) (レス) id: 74dfc3bef1 (このIDを非表示/違反報告)
サラスティー(プロフ) - 笹豆腐愛し隊隊長十六夜サザンさん» 殺気、分かります(笑)勘チャン…!嬉しいです!頑張ります! (2015年3月27日 16時) (レス) id: 74dfc3bef1 (このIDを非表示/違反報告)
ももりん - バトルがおもしろかったです!続編楽しみにしてます!! (2015年3月27日 16時) (レス) id: 45e6ebfad2 (このIDを非表示/違反報告)
生まれたて - 勘ちゃんの戦闘シーンがかっこよすぎです!情景が浮かんできました!勘ちゃん愛してます♪ (2015年3月27日 11時) (携帯から) (レス) id: 079e5a0b02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サラスティー | 作成日時:2015年1月12日 13時