[ＲＫＲＮ］綾部と私の３６５日＊2

be with you *26 ページ2

三木ヱ門はにたにたと笑うと答えた。



田村「私が扮するもの…それはあめ売りだ！」



その言葉に、私は目をぱちくりさせた。






A「…ん？三木ヱ門にしては地味…だな」



田村「いやいや、地味でないと変装にならないだろうが！
　 フフ、まぁあえて目立つ扮装をするのも、一つの手だ。
　 …本当は放下師でもいいかと思ったんだが」





ほうかし…？

確か、お手玉や皿回しとかの芸をする大道芸人のことだっけか。

まぁ三木ヱ門はともかく、
戦輪ばっか投げているあの人ならやりそうな変装だけど…。







そう思って一人にやけ顔をしていると、
三木ヱ門が怪訝そうに私の顔を覗き込む。



田村「A？大丈夫か？
…そうだ、お前は何に扮装するのだ？」


A「私はこれといった希望が特にないから、女装とか…」







私が言うと
今度は三木ヱ門が驚いたようにこちらを見やる。



田村「本当か！？女装は一番評価が厳しくなる変装だぞ！？
Aには早いのではないか？」






あぁ…そうか。
私は男という設定だった。時々うっかり忘れてしまう。


A「いや！こう見えて自信はあるのだ…！」




実を言ってしまえば女装にはかなりの自信がある。
むしろ自信しかない。

私は無理やりその場をしのごうと、
前にお八重に頂いた織物で作った帯を見せた。





A「この帯もあるしな」


田村「おお、その帯は美しいな」


A「だろう？昔、手に入れたんだ」


田村「女装は外見がまず命だからなー。これは良い評価になるだろう。
あ、A、そろそろ着替えに行かねば。行くぞ」



A「あ、もうそんな時間か」




私が席を立つと。

机の角に思い切り膝をぶつけた！


A「あうちっ！！」←


膝に机の木片が刺さり、顔をしかめていると。

ぶつかった拍子に、机に置いてあった墨壺が、
コトリと音を立てて倒れる。




田村「っ、A！墨壺ひっくり返すな、阿呆っ！」←

A「あー三木ヱ門の宿題がー」

田村「棒読みやめろ！」




墨壺からこぼれた墨が三木ヱ門の宿題の上に…。

朝っぱらから不運な私と三木ヱ門。




私は逃げるように自室を飛び出し、そのまま脱衣専用の場所へ走って行った。

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≪今日のラッキーアクション≫

今日１日は武闘派になるべし。勝ォーー負ーーーーーーーーッ！

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