I'll be there for you ページ1
この世に。
無常、なんて言葉は、本当にあるのだろうか。
もしあるのだとしても。
僕はあえて、
千言万語を尽くしてでも君に伝えたいものがある。
何でって、相容れないように見えるものでも
もしかしたらそれは表裏一体であるかもしれない、と思うから。
けれど、結局それは、言の葉では言い表せられない。
―――――――――――――――――――――
僕は、読み込んでいた分厚い資料から視線を上げて、
ふと窓辺を見やった。
ちょうど一枚の花弁がはらりと舞い降りる一瞬の様が、目の端に映る。
それにつられて外を見上げると、
空は底に深く快活な黄を隠して上辺を紅に染めていた。
その夕暮れの橙色の中を、雁が群れを成し、泳ぐように風を切る。
それを見て、自然とはどこまでも、
人間の存在や意識の成立などとは無関係にある外界なんだと、
そんな不思議なことを思ってみた。
「喜八郎、ここにいたのか。明朝にかけて実践訓練があるぞ」
深緑の忍び装束に身を包んだ滝夜叉丸が、僕を呼んだ。
もう、あれから二年―――――
逡巡を思わせる沈黙の後、僕は軽く返事をして席を立つ。
名も知らない花弁を一枚つまんで、資料の中に閉じて。
この記憶は、これきり、ここに置いていこう。
もしも、あの日と変わらない何かがあるのだとしたら。
また出会えると信じて。
僕の眼前に
果てしなく広がるのは、
あの景色のまま――――――――――――
・
・
そんな僕と君の記憶を、二年間もさかのぼる。
儚くも不思議な、あの出会いの話。
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サラスティー(プロフ) - テニプリ★神さん» 遅れて申し訳ありません！コメント、とても嬉しかったです！ここまで言って頂けるなんて私は幸せ者です・・・！ (2015年3月19日 2時) (
レス) id: 74dfc3bef1 (このIDを非表示/違反報告)
サラスティー(プロフ) - うわわ、もう恥ずかしすぎてm(__)m文才が本当にないし、ぐだぐだ長いだけなんだけど、読んだら駄目だし待ってるよ☆ありがとう！！ちょっと大丈夫かしら・・・((((( (2015年3月13日 2時) (レス) id: 74dfc3bef1 (このIDを非表示/違反報告)
K7@はなこ(プロフ) - さてぃー、小説書いてたんだね！しかも、私の好きな喜八郎で！読む！読むね！ちょ、、読むね！眠いから、寝て起きたら読むね！← (2015年3月13日 1時) (レス) id: 3fa78626d1 (このIDを非表示/違反報告)
テニプリ★神 - 文才が！文才がありますね！面白かったです。これからも読み続けたいと思います。 (2015年3月7日 23時) (レス) id: e1909ab02c (このIDを非表示/違反報告)
サラスティー(プロフ) - 光栄ですm(__)m嬉しすぎます！ありがとうございます…！ (2015年2月21日 15時) (レス) id: 74dfc3bef1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サラスティー | 作成日時：2014年12月2日 1時
