カルテ02 ページ3
「ねぇ、起きてる?ねぇ……」
虎化を解除して助けた少年に声をかける。然し少年はピクリとも動かない。
気を失ってるみたいだ。
「早く来いッ、太宰!」
「うわわッ、引っ張らないでくれよ国木田君!」
研究所を破壊した国木田と太宰の声が聞こえる。
「あれ、敦君若しかして噛む力強すぎて殺しちゃった?」
「えぇッ!?手加減した心算(つもり)でしたけど…」
「出血無し、管は如何するか…」
「取っとこうよ。邪魔だし。」
太宰はそう言ってブチッと管を引っ張って外して行く。
両腕両脚、首、頭、腹部等付いている物は全て外した。
「じゃあ敦君、おんぶ宜しく〜」
「え!?」
「ほら、背中に乗っけて上げるからさ。」
太宰は少年をひょいと抱き上げる。
敦は渋々虎化し、彼の背中に少年が乗せられた。
「…この子、本当にご飯とか食べてたのでしょうか…」
「物凄く軽いよね。まるで骨と内蔵しか無いみたい。」
落ちない様2人に見てもらいながら事務所に少年を運んだ。
勿論敦は虎なので人目に気を配った。
・
「………………………」
「………可愛い。」
少年は敦の部屋ベットですやすやと寝ている。
事務所のソファに其の儘寝かせる訳にも行かないので、敦の部屋に連れていく事になったのだ。
白くて汚れも無い位綺麗な頬を撫でる。
「ん……んぅ…………」
少し声を出した後、敦の手に頬を剃り寄せる。
敦は手を引いてベットの隣に布団を敷いて寝た。
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No.0 - 42話の敦くんの一人称が俺になっています。何か意図があって俺にしていたなら、すみません! (2019年1月27日 17時) (レス) id: f53043040e (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - おもしろいです。続編希望です (2017年7月20日 5時) (レス) id: 84b7979bce (このIDを非表示/違反報告)
ネロ - こんな遅くですが読んでて凄く楽しかったです!続編希望です!! (2017年3月19日 19時) (レス) id: bacc85789b (このIDを非表示/違反報告)
赤月 - 完結おめでとうございます!続編希望です! (2016年10月31日 16時) (レス) id: 196406772c (このIDを非表示/違反報告)
赤喰 - 完結おめでとうございます!続編作って欲しいです!! (2016年9月26日 23時) (レス) id: 63178f43ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十一葉(といちば)さん | 作成日時:2016年8月9日 17時